2004 Fiscal Year Annual Research Report
大型梗塞後心不全に対するアポトーシス阻害ならびに心筋再生の併用療法の試み-Cell fusionの解明ならびに再生心筋細胞の超微形態的解析と併せて-
Project/Area Number |
16590669
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
竹村 元三 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40283311)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 久義 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80115930)
|
Keywords | 心筋梗塞 / 心不全 / 心筋再生 / アポトーシス / サイトカイン / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
今年度は、大型梗塞後心不全に対する抗アポトーシス治療と顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)治療の併用療法を行う前段階乏して、併用療法のコントロールとして抗アポトーシス単独療法ならびにG-CSF単独療法をマウス心筋梗塞モデルにて行った。 1)抗アポトーシス単独療法:当初の計画ではcaspase阻害薬による抗アポトーシス療法を考えていたが、心筋梗塞肉芽組織のアポトーシスの分子機構にFas-Fasリガンド系が強く関与することを我々は見いだし、本系を阻害することにより実際肉芽組織細胞のアポトーシスが有効にブロックされたことから、抗アポトーシス因子である可溶性Fas(sFas)による遺伝子治療に変更した。マウスの左冠動脈結紮による心筋梗塞モデルで梗塞3日目にアデノウィルスをベクターとしてsFas遺伝子を大腿筋に投与した。対照はLacZ遺伝子を用いた。梗塞4週後の検討では、対照群に比しsFas群で左室リモデリングならびに心機能の有意な改善が認められた。 2)G-CSF単独療法:マウスを開胸し左冠動脈結紮により心筋梗塞モデルを作製、梗塞作製1日後よりG-CSF100microg/kg/dayを5日間連日投与した。無治療コントロール群には同量の生食を同様に投与した。梗塞4週後の心エコーならびに心臓カテーテルによる検討では、対照群に比しG-CSF治療群で左室リモデリングならびに心機能の有意な改善が認められた。
|
Research Products
(2 results)