2005 Fiscal Year Annual Research Report
心筋代謝と神経体液・免疫性因子による心室リモデリングの解明
Project/Area Number |
16590677
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
蔦本 尚慶 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (40197695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 厚幸 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10273400)
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Keywords | magnetic resonance spectroscopy / left ventricular remodeling / small heat shock prote / carpe ritide / renal function / brain natriuretic peptide / aldosterone / proteomic analysis |
Research Abstract |
14人の慢性心不全患者で1H-MRSを用いて心筋代謝の指標として、心筋クレアチンレベルを測定した。その結果、心筋クレアチンレベルは心不全重症度に従い低下し、左室機能低下や心室リモデリングと相関を認めた。さらに、心筋クレアチンレベルの低下した患者は有意に心臓血管事故が多かった。したがって、MRSを用いた心筋代謝の測定は臨床的に有用である可能性が示唆された(Circ J. 2005;69:711-6).犬心不全モデルを用いたプロテオーム解析では、心不全で20スポットにおいて有意な変動が認められ、中でもalpha B crystallin, heat shock protein(HSP)27,HSP20が増加しておりsmall HSPsのリン酸化が心室リモデリングの進展に関与していることを報告した(J Card Fail 2006;12:77-84)。 心不全治療薬ANP持続投与(1週間以内)が慢性心不全患者に対する心室リモデリング抑制に重要な影響を及ぼすアルドステロンやエンドセリン-1濃度を有意に抑制すること、さらに1週間以上の慢性投与ではセカンドメッセンジャーの上昇の減弱によりANPの心臓保護作用が減弱する可能性を報告した(J Cardiovasc Pharmacol 2005 46:513-518)。 心不全診断、重症度評価、予後、心室リモデリングの評価として有用であるBMP濃度が腎臓機能の影響を受けるか否かを366人の患者において冠状静脈洞と大動脈でBNP濃度を測定、同時に計測した血行動態と腎臓機能などを用いて多変量解析した。その結果、クレアチニンクリアランスが60ml/min以下の患者では、心臓からの分泌量が同じでも血中濃度は腎臓からの排泄低下の影響を受けて約2-3倍に上昇することを明らかにした。したがって、BNP濃度を評価するときには同時に腎臓機能を会わせて評価する必要があることが明らかになった(J Am Coll Cardiol. 2006 47: 582-586)。
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Research Products
(4 results)