2004 Fiscal Year Annual Research Report
心臓の形態形成における新規セマフォリン分子の役割:不全心の機能的再生をめざして
Project/Area Number |
16590682
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊福 利彦 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60322179)
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Keywords | Sema6D / Plexin-A1 / Two-hybrid法 / 心血管発生 |
Research Abstract |
1)Sema6D-Plexin-A1シグナル伝達系のin vitroでの機能解析 Sema6Dの受容体であるPlexin-A1の細胞内シグナル伝達分子を同定する。ベイトとしてPlexin-A1の細胞質内領域を用いてTwo-hybrid法により結合分子を心臓cDNAライブラリーより検索する。同定された分子の不活性型と活性型の変異体を作成しPlexin-A1発現細胞に導入し、Sema6D作用に対するこれら変異体の効果を検討した。 (2)Sema6D及びPlexin-A1のin vivoでの機能解析 (a)Sema6D及びPlexin-A1欠損マウスの作成 ターゲテイングベクターの構築 マウスgenomic DNA libraryより得られたSema6D及びPlexin-A1のゲノミックDNAの機能的部位にネオマイシン耐性遺伝子を挿入しターゲテイングベクターを作成した。 ターゲテイングベクターのES細胞への導入と内在遺伝子座と相同組み替えにより変異を生じたES細胞の選別 ターゲテイングベクターのES細胞への導入はエレクトロポレーション法を用いる。外来遺伝子が挿入された指標としてネオマイシン耐性遺伝子を利用したポジテイブーネガテイブ選別法を用いて相同組み替え体を得る。相同組み替えを生じたES細胞はsemaphorin及びplexin類似因子のゲノミックDNAの機能的部位に変異を生じるためSemaphorin及びplexin類似因子の発現は失われる。 変異を生じたES細胞を用いてSema6D及びPlexin-A1欠損マウスを作成する 変異を生じたES細胞をマウス初期胚に注入しES細胞と宿主胚で構成されたキメラマウスを得る。このキメラマウスと正常マウスとの交配により次世代のヘテロマウスを作成しヘテロマウス同士の交配によりホモマウスを確立する。このマウスについて、骨形成不全、免疫調節異常、心血管系異常が認められた。
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