2005 Fiscal Year Annual Research Report
リアノジン受容体安定化ペプチドの心筋細胞内導入による心不全抵抗性の獲得
Project/Area Number |
16590689
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
矢野 雅文 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (90294628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 安宏 山口大学, 医学部, 助手 (00260349)
山本 健 山口大学, 医学部, 助手 (50363122)
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Keywords | 心不全 / 筋小胞体 / リアノジン受容体 / ARVC / CPVT / カルシウム |
Research Abstract |
平成17年度、我々はリアノジン受容体(RyR2)においてArrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy (ARVC)、Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia (CPVT)の突然変異集合領域であるN-terminalドメインとcentralドメインは互いに連関しチャネルを安定化しているが、不全心筋細胞ではRyR2内のドメイン連関障害を生じており、その結果RyR2は構造上不安定化しCa^<2+>漏出を生じ、細胞内Ca^<2+> transientの減衰およびcell shorteningの低下につながることを示した(Circulation 2005;111:3400-10)。また、心不全時には酸化ストレスが直接ドメイン連関障害を介してCa^<2+>漏出を誘導すること、またこのCa^<2+>漏出は抗酸化薬により是正可能であり、その結果、心不全を是正しうることも示した(Circulation, 2005;112:3633-3643)。また、RyR1の点突然変異部位(R2163C)に対応するRyR2内のドメインペプチドは不全心筋細胞のcell shortening, Ca^<2+> transientをほぼ正常化したことよりRyR2内にはチャネル安定化制御部位が内在されており、この部位は全く新しい心不全治療ターゲットとなりうる可能性が示された。 以上、本研究においてRyR2の特定領域(N-terminal, central)ドメイン連関はRyRチャネル開閉を制御するための重要な機序であり、先天的には突然変異、また後天的には過剰なβ受容体刺激や酸化ストレスに起因して、RyR2ドメイン連関障害(zipping→unzipping)を生じると、Ca^<2+>漏出が誘導され心不全や不整脈を発症することが判明した。
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Research Products
(4 results)