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2004 Fiscal Year Annual Research Report

肺小細胞癌の血管新生を分子標的とした新世代治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 16590730
Research InstitutionAsahikawa Medical College

Principal Investigator

大崎 能伸  旭川医科大学, 医学部, 講師 (30191935)

Keywords肺癌 / 肺小細胞癌 / 増殖因子 / VEGF受容体 / 転移
Research Abstract

肺小細胞癌は喫煙に関連した肺癌で,喫煙人口が多く,高齢化がすすむわが国で増加が著しい.肺小細胞癌は進行が速く,主病巣が小さなうちからリンパ行性や血行性による遠隔転移を来すことが多い.肺小細胞癌患者の治療成績は進歩してきたが,完全緩解しても多発転移で再発する例がほとんどであるために,分子標的治療などの新しい治療法の導入が必要である.肺小細胞癌が,さまざまな増殖因子やその受容体を持つことが知られてきた.しかし,これらの発現量はわずかで生物学的な意義が明らかではないものが多かった.私たちは,検討した5株の肺小細胞癌培養株すべてが血管内皮の増殖因子であるVEGFの受容体を豊富に発現することを発見した.これらのVEGF受容体はリン酸化の検討により,シグナル伝達することと癌細胞を遊走させることを明らかにした.さらに,生検材料を用いた検討で,肺小細胞癌のほとんどがVEGF受容体を発現し,発現量が遠隔転移の頻度と相関することを明らかにした.癌の転移にはVEGFが強く関っていることが明らかにされており,血管内皮細胞とともに癌細胞そのものが新生血管壁を構成することがわかっている.また,5株ともリンパ管増殖因子のVEGF-C受容体も豊富に発現していた.私たちの成績は,肺小細胞癌が増殖と血行性,リンパ行性転移が速い理由を説明するとともに,これを標的にして増殖と転移を制御する分子標的治療の可能性を強く示唆した.

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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