2005 Fiscal Year Annual Research Report
気管支喘息および肺線維症の発症分子機序におけるアドレノメデュリンの役割
Project/Area Number |
16590737
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 寛 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10361487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長瀬 隆英 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40208004)
新藤 隆行 信州大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90345215)
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Keywords | 気管支喘息 / 肺線維症 / アドレノメデュリン |
Research Abstract |
Adrenomedullin(AM)ヘテロ接合体ノックアウトマウス(AMKO)とその同腹子(野生型)を用いてOvalbumin(OVA)腹腔内投与により感作した喘息モデルマウスを作製した。対照群には生理食塩水の投与を行った。マウスを麻酔・人工換気下におき気道内圧、気流を測定し、肺抵抗、肺コンプライアンスを算出した。気道反応性を評価するためメサコリン(MCh)吸入負荷を施行した。その結果、AMKOマウスにおいて有意に気道過敏性が亢進していることが判明した(EC200RL : saline-treated・AM^<+/+>, 16.81±2.01mg/ml ; saline-treated AM^<+/->, 16.73±2.34mg/ml ; OVA-treated・AM^<+/+>, 7.95±0.98mg/ml ; OVA-treated AM^<+/->, 2.41±0.63*mg/ml, respectively, *P<0.05 vs. the other groups)。MCh負荷前後の組織AM濃度を検討したところ、AMKO群ではMCh負荷後のAM濃度が有意に低く、組織AM濃度の不足が気道反応性の亢進に関与している可能性が示唆された。また、肺組織の形態学的解析を行ったところ、OVA感作AMKO群では野生型群と比較して有意に気道内腔が狭窄しており、気道周囲の平滑筋層の面積の増加、気道上皮細胞層の面積の増加もあわせて認められた。したがって、AMの不足が何らかの機序で気道周囲の平滑筋を腫大・増生させたり気道上皮細胞を膨化させるため、結果として気道内腔が狭窄すると考えられた。なお、気道周囲の好酸球浸潤の程度、気道分泌・杯細胞増生の程度、TH1、Th2系サイトカイン、ロイコトリエンについても検討したが、AMKO群と野生型群の間に有意な差は認められなかった。
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