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2005 Fiscal Year Annual Research Report

気管支喘息における共刺激分子B7-DCの制御的役割の解明と新規治療法の探索

Research Project

Project/Area Number 16590750
Research InstitutionKYUSHU UNIVERSITY

Principal Investigator

松元 幸一郎  九州大学, 大学病院, 助手 (60325462)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 博雅  九州大学, 大学病院, 講師 (30264039)
Keywords気管支喘息 / 共刺激分子 / B7-DC / IFN-γ / IL-13 / 二本鎖RNA / PI3キナーゼ / JNK
Research Abstract

アトピー性喘息の病態には共刺激分子を介した免疫制御系が関与していると思われる。我々は、B7-DCとよばれる共刺激分子に注目した。マウス喘息モデルに抗B7-DC中和抗体を投与すると喘息反応が増強し、この増強はIFN-γノックアウトマウスや抗IFN-γ中和抗体投与マウスではみられないことから、B7-DCはIFN-γ産生を介して喘息を負に制御している可能性を示した。またIL-13やウィルス関連分子である二本鎖RNAがヒト気道上皮におけるB7-DCの発現を亢進し、その発現はステロイド抵抗性であることを示した。平成17年度では、気道におけるB7-DCの役割をより詳細に検討した。
(マウス喘息モデルを用いたB7-DCによる喘息制御機構の解明)
マウス喘息モデルでは抗原吸入によって気道の樹状細胞にB7-DCの発現が誘導される。この誘導はIL-13阻害剤を投与したマウスでは著明に抑制された。また、B7-DCによる調節には樹状細胞における他の共刺激分子(4-1BBLやCD80/86)誘導を介した機序が報告されているが、我々の検討では抗原曝露後の樹状細胞で4-1BBLやCD80/86の発現誘導は認められなかった。すなわち、IL-13によって気道に誘導されたB7-DCは4-1BBLやCD80/86を介しない機序で喘息反応を調節するというフィードバック機構を担っていることを明らかにした。
(ヒト培養気道上皮におけるB7-DC発現機序の解明)
ヒト培養気道上皮(BEAS-2B)を二本鎖RNAで刺激し、B7-DCの発現を誘導した。この発現誘導にどのような細胞内シグナル伝達系が関与しているかをキナーゼ阻害剤を用いて検討した。B7-DCの発現はPI3キナーゼ阻害剤によって著明に抑制され、p38MAPキナーゼ阻害剤およびJNK阻害剤で部分的に抑制されたが、ERK阻害剤では抑制されなかった。これらの結果は同時に測定したIL-8やRANTESなどのケモカインの産生に対する各種キナーゼ阻害剤の抑制効果と一部異なっていた。すなわち、気道上皮におけるB7-DCの発現はケモカインにおけるそれとは一部異なるキナーゼ系を介する機序によって気道の免疫制御に関わっている可能性が強く示唆された。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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