2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590768
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Research Institution | KANAZAWA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
栂 博久 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90142554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50271375)
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Keywords | 細胞伸展 / ventilator-induced lung injury / 肺胞上皮細胞 / 活性窒素酸化物 / 誘導型NO合成酵素 / 気管支肺胞洗浄 |
Research Abstract |
ラットにあらかじめiNOS特異的拮抗薬であるONO-2387を前投与しておき,20-30ml/kg体重の1回換気量で3時間機械陽圧呼吸を行い,ventiator-induced lung injury(VILI)の程度が変化するかどうかを調べた.その結果,無処置のラットVILI肺に比べ,ONO-2387前投与投与により量依存性に組織学的に肺傷害(VILI)の所見は軽減し,湿乾重量比の増加は抑制され,BAL中の好中球の増加も抑制された.さらに,BAL中のNO_2,NO_3濃度は有意に低下した.ONO-2387はiNOSの抑制によりNO_2,NO_3産生を著しく減少させ,VILIを抑制することが示唆された. 同様に,活性酸素除去薬(superoxide dismutase, SOD)を前投与しておくと,組織学的に肺傷害(VILI)の所見は不変であったが,湿乾重量比の増加やBAL中の好中球の増加は抑制傾向であった.BAL中のNO_2,NO_3濃度もやや低下傾向ではあったが,有意な低下ではなかった.SODのみではVILIは抑制できないことが示された. ラットから単離したII型細胞をpropidium iodideで処理し,4℃で1晩incubate後flow cytometryを行い、アポトーシスの定量を行った.無処置II型細胞のアポトーシスの頻度は低かったが,50cmH_2O,3時間の周期的陽圧負荷をかけるとアポトーシスは有意に増加した.同様の圧負荷により,NF-κBの活性化の程度も強くなった. 単離II型細胞をあらかじめiNOS拮抗薬(ONO-2387で前処置した時,圧負荷に対するアポトーシス誘導の程度は有意に抑制された.また,NF-κBの活性化増強も抑制傾向が見られた.
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Research Products
(5 results)