2007 Fiscal Year Annual Research Report
経気管支肺生検に基づく特発性間質性肺炎の診断とステロイド治療
Project/Area Number |
16590770
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
渡辺 憲太朗 Fukuoka University, 医学部, 教授 (80158625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久良木 隆繁 福岡大学, 医学部, 講師 (40373146)
清水 健太郎 福岡大学, 医学部, 助教 (40352249)
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Keywords | 特発性間質性肺炎 / 特発性肺線維症 / 非特異性間質性肺炎 / 肺気腫 / 喫煙 / 呼吸機能 / 胸部CT |
Research Abstract |
特発性肺線維症(IPF)とCOPD(肺気腫)はしばしば合併している.当院のIPF(IPF alone)と肺気腫の合併症例(Combined pulmonary fibrosis and emphysema,CPFE)についてその呼吸機能の特徴についてIPF単独例との比較において検討した.以下の結果を得た。 1.初診時の呼吸機能〜CPFEはIPF aloneに比して,1)VC(mL),%VC,TLC(mL)有意に高値であった。2)FEV1.0%有意に低値であった。COPDとしての閉塞性性障害基準(FEV1.0%70%未満)は満たさず。3)%DLco有意に低値であった。 2.呼吸機能の年間推移〜CPFEはIPF aloneに比して,1)ΔVC(mL),Δ%VC,ΔTLC(mL),Δ%TLC(年間の各パラメーターの低下)有意に抑制された。2)ΔFEV1.0%有意に低下した。3)Δ%DLco有意差なし。但しCPFEのDLcoの低下が抑えられる傾向があった。 3.予後〜(Kaplan-Meier法)CPFEはIPF aloneに比して,1)全症例の予後を比較すると有意に生存期間が長かった。2)呼吸機能を1年以上追跡できた症例群間で比較すると生存率に有意差なし。 4.結論 CPFEはIPF aloneに比して肺活量の年間低下が有意に抑えられ,DLcoの年間低下も抑えられる傾向にあり,IPF aloneとは異なる呼吸機能の推移が見られた。生命予後もよいことが明らかとなり,IPF aloneとは異なる治療戦略を構築する必要があると思われた。
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Research Products
(4 results)