2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590771
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
森本 泰夫 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (30258628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大神 明 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教授 (40301692)
長友 寛子 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助手 (10369077)
廣橋 雅美 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教務職員 (50389475)
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Keywords | CCSP / CGRP / ブレオマイシン / 結晶質シリカ |
Research Abstract |
クララ細胞が産生するClara-cell secretory protein(CCSP)やCalcitonine gene related peptide(CGRP)が肺傷害における役割を検討するためにCGRP遺伝子導入したラットにブレオマイシンを曝露し肺組織の影響を検討した。 CGRP遺伝子を組み込んだアデノウィルスベクター(力価1x10^9)とブレオマイシン(2mg/kg)をウィスター系雄性ラットに気管内注入し、2週間後に解剖を行った。肺組織を定圧固定した。ヘマトキシリンエオジン染色にて肺組織の評価を行った。CGRP遺伝子を組み込んだブレオマイシン投与ラットとブレオマイシン投与ラットにおいてどちらも肺胞腔内に単核球を中心とした炎症細胞浸潤が認められた。また、上皮細胞増殖に関しても同様にほとんど差を認めなかった。ブレオマイシンによる線維化モデルにおいては、CGRPの炎症や線維化抑制作用は不明であった。病態の異なる他の線維化モデル(結晶質シリカ等)についても検討を行う予定である。 肺の線維化モデルとして結晶質シリカ注入ラットモデルを用いてCCSPの遺伝子発現を検討した。シリカを2mg気管内注入したラットを、3日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月後に解剖し肺組織におけるCCSP発現をRT-PCR、Westerblotにて検討した。RT-PCRでは、3日後から6ヶ月後まで2相性の低下を示し、WEsternblotでは、3日後から3ヶ月後まで低下を示した。これらのことからシリカによる肺傷害においてCCSPは抑制的に作用することが示唆される。よって、CCSP導入ラットモデルにシリカ曝露を行い、CCSPの役割を検討する予定である。
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Research Products
(5 results)