2004 Fiscal Year Annual Research Report
進行性腎障害におけるLOX-1と酸化ストレスの役割についての分子生物学的検討
Project/Area Number |
16590778
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
要 伸也 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授 (60224581)
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Keywords | LOX-1 / 酸化ストレス / 5 / 6腎摘ラット |
Research Abstract |
LOX-1の腎疾患進行における役割を解明するため、動物モデルおよび培養細胞を用いた検討を行っている。今年度は以下のような成果があり、当初の計画にしたがって実験を進めた。 In vivo(動物モデル): 1)5/6腎摘モデルにおいて、腎臓におけるLOX-1の発現が間質を中心に、一部糸球体においても亢進していることを報告したが(Ueno et al. Hypertension Res,2003)、今回さらに、これがAT1受容体拮抗薬で抑制されるが、別の降圧薬ヒドララジンでは同等の血圧低下にもかかわらず抑制できないことを見出し、LOX-1発現にAngiotensinIIが深く関与している可能性を指摘した(日本腎臓学会,2004)。さらに、下記の培養細胞の結果をふまえ、LOX-1の発現細胞の同定と間質線維化に果たす役割について検討した。 2)この結果を踏まえ、LOX-1ノックアウトマウスを用いて、種々の負荷(5/6腎摘、AngII投与)による腎障害が軽減するかどうかを、野生型と比較した。 In vitro(培養細胞): 1)培養腎間質線維芽細胞でLOX-1が発現していることを見出し、これが線維芽細胞のmyofibroblast様変化に関わっている可能性 2)マウス培養糸球体上皮細胞におけるLOX-1遺伝子発現とその調節機構について検討した。
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