2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590802
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
宮崎 陽一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60266690)
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Keywords | Bmp / mutans / glomerulus / nephrin / noggin / nephrotoxic serum / mesangium |
Research Abstract |
BMP4およびBMP7は腎の初期発生に重要であるが、これらのBMPは糸球体においても強い発現を持続して示すことから、糸球体の発生あるいは構造維持に何らかの機能を有すると考えられる。本研究ではBMPの糸球体発生および糸球体障害時における役割を検討する目的で、BMPの内因性の阻害蛋白質であるnogginをnephrin promoterの調節下強制発現させたtransgenic mouse(Neph-Nog Tg)を作成し、構造解析を行った。その結果、Neph-Nog Tgの糸球体においてはメサンギウム細胞の欠失による糸球体血管係蹄の虚脱が特異的に認められた。さらに糸球体上皮細胞(podocyte)特異的なBMP4の過剰発現マウス(Neph-Bmp4 Tg)を作成し検討したところ、このTgにおいては糸球体に内皮細胞とメサンギウム細胞がみられず、その結果糸球体血管係蹄の形成不全が生ずる事が明らかとなった。これまでの報告から、podocyte特異的なVEGFの過剰発現マウスはNeph-Nog Tgと類似した糸球体血管係蹄の虚脱を示し、またpodocyte特異的なVEGFのノックアウトマウスはNeph-Nog Tgと同様糸球体血管係蹄の形成不全を示す。以上からpodocyteにおけるvegfの発現を調べたところ、Neph-Nog Tgではvegfは発現が増強し、逆にNeph-BmP4 Tgではvegfは発現低下を示した。現在、BMP4がVEGFの発現を調節するかどうか、あるいはBNP4とVEGFの間で機能的な拮抗作用があるかどうかを糸球体上皮細胞や糸球体内皮細胞を用いて検討中である。
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Research Products
(1 results)