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2005 Fiscal Year Annual Research Report

膵β細胞の増殖およびインスリン分泌におけるPDK-1の関与に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16590883
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

木戸 良明  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10335440)

Keywords糖尿病 / 膵β細胞 / PDK1 / 増殖
Research Abstract

膵β細胞におけるPDK1の役割を明らかにするために、膵β細胞特異的PDK1遺伝子欠損マウスを作製し、以下の結果を得た。
1、膵β細胞面積は、生直後では膵β細胞特異的PDK1遺伝子欠損マウス(KO群)と対照群(C群)間で有意な差を認めなかったが、4週齢ではKO群で明らかな低下を示し、その後加齢と共にβ細胞面積の減少を認めた。
2、KO群では、β細胞面積の減少に伴い、インスリン値の低下、血糖値の上昇を認め、16週齢でほぼ全てのKO群で糖尿病を発症した。(血糖値:657.9±62.5 vs 129.4±2.5mgdl^<-1>,p<0.01;インスリン値:0.20±0.04 vs 0.72±0.15ngml^<-1>,p<0.01)
3、膵組織のPCNA(proliferating cell nuclear antigen)染色ではKO群で膵β細胞増殖は、有意に低下していた。DDNAの断片化を指標にアポトーシスを計測すると、KO群でアポトーシスの亢進を認めた。結果として、KO群でβ細胞数の減少を認めたが、加えて膵臓あたりの膵ラ氏島数および個々のβ細胞のサイズも有意に減少しており、β細胞量の著明な低下を示した。
4、膵の免疫組織染色においてKO群ではC群に比し、細胞周期関連分子p27kip1の発現が増加しており、逆にサイクリンDおよびpdx1の発現低下を認めた。KO群では、Akt、Foxo1、GSK3β、p70S6K、pS6、mTORのリン酸化の低下も認めた。また、Foxo1の核内での蓄積が認められた。
5、KO群で核内の蓄積が増加しているFoxo1の遺伝子欠損マウスを膵β細胞特異的PDK1遺伝子欠損マウスと交配することにより、膵β細胞面積の増加、インスリン値の上昇を来たし、KO群の血糖値の有意な低下が見られた。この効果は、p27kip1やpdx1の発現増加などによる増殖能の増加によるものと考えられた。
以上の結果より、PDK1は膵β細胞の維持にとって、重要な役割を果たしていると考えられる。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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