2005 Fiscal Year Annual Research Report
FRETを中心とした核内受容体の細胞内輸送および局在機構の時間的空間的解析
Project/Area Number |
16590909
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
河手 久弥 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20336027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高柳 涼一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30154917)
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Keywords | 核内受容体 / GFP / ステロイドホルモン / 転写制御 / 転写共役因子 / 共焦点レーザー顕微鏡 |
Research Abstract |
1.新規コリプレッサーTZFタンパク質によるAR転写活性化抑制メカニズムの解析 TZFは精巣で特異的に発現するZnフィンガータンパク質である。我々は、TZFがARの転写活性化能を抑制し、リガンド依存性にARと共局在することを見出した。TZFはARのアミノ末端側と結合した。TZFの欠失ミュータントを作製したところ、TZFの中央部分(アミノ酸512-663)が、ARとの結合および核内共局在に必須であることが明らかになった。TZF複合体はヒストン脱アセチル化酵素活性を有しており、HDAC2が複合体中に検出された。GFP融合タンパク質を用いてARとTZFの細胞内動態を調べたところ、TZFの共発現によって、ARのリガンド依存性核内foci形成は抑制された。このTZFによるARのfoci形成の抑制は、コアクチベーターであるTIF2の発現によって回復することから、ARのfoci形成と転写活性化能は相関することが示された。 また、TZFのsplicing variantであるTZF-Lは、TZFとは逆にARの転写活性化を促進した。TZFおよびTZF-Lは、ホモダイマーあるいはヘテロダイマーを形成しており、TZF-LはTZFのホモダイマー形成を抑制した。2つのバリアントがARの転写活性化の調節に働いていることが示唆された。 2.アンドロゲン不応症(AIS)患者由来の変異型アンドロゲン受容体の細胞内動態の解析 AIS患者由来で、DNA結合ドメインに変異を持つARについて解析したところ、野生型のARと異なり、細胞質のミトコンドリア近傍に大きなドットを形成した。変異型ARも核内にドットを形成するが、野生型と比べると数が少なくサイズが大きかった。また変異型ARは核内のmobility低下を認めた。このような変異型ARにおける細胞内動態の異常が、AIS発症の原因であることが示唆された。
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