2004 Fiscal Year Annual Research Report
腎機能保護を目的とするアンギオテンシンII受容体拮抗薬のTh1抑制作用の解明
Project/Area Number |
16591010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五十嵐 隆 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70151256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 孝司 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50255402)
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Keywords | アンギオテンシンII受容体 / ARB / Th1作用 / 腎機能 |
Research Abstract |
目的:ループス腎炎のモデルマウスであるMRL/lprマウスにARBを投与することによって、リンパ球のThバランスの変化を検討した。 背景:ARBの投与は、脾臓におけるリンパ球増殖を促す。またヒトのループス腎炎(ClasslV〜V)において、Th1サイトカインの発現が上昇する。IFN-γは増殖性糸球体腎炎の組織新生に寄与している。またアンギオテンシンII投与モデルラットにおいて、同様のThバランスの不均衡とARB投与によるThバランスは逆転する。 方法:MRL/lprマウスにolmesartan(10mg/kg/day)、telmisartan(10mg/kg/day)を8週齢から13週齢にわたって連目投与し実験群とし、コントロールとしてVehicle投与群、またhydralazine(30mg/kg/day)投与群とした。また、Balb/c群をWild Typeのコントロールとした。いずれの群も9-11個体を検討した。 結果:11週齢におけるマウスの血圧を測定した。t検定の結果、olmesartan投与群はvehicle投与群に対して有意に低い血圧を示した(P<0.05)。またolmesartan投与群、telmisartan投与群は共に、hydralazine投与群に対して有意に低い血圧を示した(P<0.005)。 BUNは14週齢で測定した。t検定の結果、olmesartan投与群はvehicle投与群(P<0.01)、telmisartan投与群(P<0.05)、hydralazine投与群(P<0.05)に対して有意に低いBUN値を示した。
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