2006 Fiscal Year Annual Research Report
造影剤を使用しない新しいMRI撮像法による複雑心奇形の低侵襲的診断
Project/Area Number |
16591049
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
小山 耕太郎 岩手医科大学, 医学部, 教授 (80170398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 邦浩 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (70210648)
高橋 信 岩手医科大学, 医学部, 講師 (10337149)
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Keywords | 先天性心疾患 / MR Angiography / 造影剤 |
Research Abstract |
1.はじめに Fast imaging employing steady state acquisition(FIESTA, GE Medical Systems)は、短い繰り返し時間によって定常状態を作り、T2/T1比の高い組織のコントラストを強調する方法で、造影剤を用いずに血管と心腔を高信号に描出できる。先天性心疾患の診断におけるFIESTAの有用性と限界について検討した。 2.方法 対象は先天性心疾患の111例(年齢:生後2週間〜22歳)。装置はGE製Signa Horizon LX ver.4.2またはEXCITEを用い、FIESTAはTR/TE/FA=5.4msec/1.7msec/45°、FOV=24〜32cm、スライス厚4mm gapless、matrix=160×160、2NEXで撮像した。造影剤を用いたfast spoiled gradient recalled acquisition in the steady state(SPGR)の撮影条件はTR/TE/FA=1.7msec/1.5msec/40°、FOV=20〜32cm、スライス厚1.6mm、matrix=256×224、1NEXとした。FIESTAと造影SPGRとで、上行大動脈、大動藤弓、下行大動脈、鎖骨下動脈、左右肺動脈の血管径を比較した。また、FIESTAにより、上下大静脈や肺静脈の同定、大動脈弓の分枝形態や大動脈縮窄症・動脈管開存症の診断、Blalock-Taussig(B-T)短絡術・Glenn術後の評価が可能か検討した。 3.結果 FIESTAと造影SPGRによる血管径の比較では両者間に有意の相関を認め、Bland-Altman法により両者の一致性も確認された。FIESTAによる血管径の診断精度は上行大動脈や大動脈弓よりも下行大動脈、鎖骨下動脈で高かった。FIESTAは体静脈の描出に優れ、Glenn吻合や左上大静脈遺残の診断が可能であった。しかし、低形成の肺動脈や動脈狭窄、大動脈縮窄症、動脈管開存症、B-T短絡術では評価が困難な場合がみられた。 4.考案 FIESTAは狭窄のない大血管の形態診断や血管径の計測に有用である。また、体静脈やGlenn吻合の描出に優れている。しかし、FIESTAでは動脈の狭窄性病変の評価が困難であり、このような例では造影MR angiographyが必要である。
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Research Products
(4 results)