2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591092
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
藤原 浩 新潟大学, 医歯学系, 講師 (20238637)
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Keywords | 皮膚有棘細胞癌 / 悪性黒色腫 / 基底細胞癌 / DNAメチレーション / E-cadherin / LOH / DNA array |
Research Abstract |
皮膚有棘細胞癌12例、悪性黒色腫9例、基底細胞癌10例について、DNAを抽出し、Bisulfite法によるmethylation-specific PCRを行った。有棘細胞癌ではp16、p14、p15、E-cadherin、von Hippel-Lindau遺伝子プロモーター、5'側coding regionのメチル化は、それぞれ8例、2例、0例、12例、0例で見られた。悪性黒色腫では、それぞれ3例、0例、0例、4例、0例で見られた。また、基底細胞癌ではそれぞれ3例、0例、0例、4例、0例で見られた。 E-cadherinに関し、LOHを検索したところ、LOHは検出されなかった。また、coding regionをT7 promoter sequenceを含むプライマーで増幅し、mutationの有無を検索、可能性のある症例に関してはダイレクトシークエンスを行ったが、mutationは検出されなかった。蛋白発現に関し、DNAメチレーションが検出される症例では、正常組織から腫瘍への移行部で蛋白発現が急に消失することが確認された。腫瘍組織でのE-cadherinの発現の消失は、DNAメチレーションにより制御されているものと考えられた。 さらに、腫瘍切除標本、(皮膚有棘細胞癌、悪性黒色腫、基底細胞癌、各1例ずつ)について、5-aza-2'-deoxycytidine、trichostatin Aを加えた培地で数時間組織培養を行い、mRNAを抽出、aminoallyl aRNAを増幅後、ビオチン化し、Agilent社Human 1A Oligo Microarrayにハイブリダイゼーションを行い、一色法で検出した。DNA methylationの解除によるmRNA発現の変化により、上記の癌抑制遺伝子の脱メチル化による再発現を確認した。
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