2004 Fiscal Year Annual Research Report
プリオン蛋白による皮膚特異的樹状細胞の転写調節因子STAT-1,NFkBの制御に関する研究
Project/Area Number |
16591107
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
中村 晃一郎 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (60175502)
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Keywords | ランゲルハンス細胞 / プリオン / TNF-α |
Research Abstract |
プリオン病は変異型プリオン(PrP)蛋白が蓄積することによって生じるが、本疾患の伝播経路として脾臓の樹状細胞、さらに皮膚を介する経路として皮膚における樹状細胞の関与が推測されている。申請者はこれまで皮膚樹状細胞であるランゲルハンス細胞(LC)が正常プリオン蛋白を有することを報告した。今年度は末梢血より採取した樹状細胞に対するプリオン蛋白の及ぼす影響について検討した。プリオン蛋白は、末梢血樹状細胞のサイトカイン(TNF-a)発現亢進が誘導された。さらにこれの蛋白産生は、各種シグナル抑制物質によって抑制されることが判明した。これらはプリオン蛋白が樹状細胞のアポトーシスに関与する可能性を示している。これまで、皮膚LCにおける、サイトカインのプリオン発現に対する影響を検討しており、IL-1β、TNF-α(10ng/ml)刺激下に24,48時間培養したLCで、正常型PrP蛋白発現が有意に増加し、これらのサイトカインの刺激によってLCのPrPの発現が顕著に変化することが明らかとしている。次年度ではさらに、サイトカインの発現制御機構、細胞内骨格形成制御の関与などを含めて、樹状細胞における転写活性を中心に検討する予定である。
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Research Products
(4 results)