2004 Fiscal Year Annual Research Report
薬剤性過敏症症候群におけるNK-B細胞相互作用の解明
Project/Area Number |
16591116
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
狩野 葉子 杏林大学, 医学部, 助教授 (20142416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水川 良子 杏林大学, 医学部, 助手 (50301479)
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Keywords | DIHS / 抗けいれん薬 / CD8^+T細胞 / NK細胞 / CD122 |
Research Abstract |
1.DIHS患者より採取した血清で、抗けいれん薬(カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール)のみならず、サラゾスルファピリジン、DDS、アロプリノールなどにおいても、IgG, IgMなどが発症時に低下していることを確認した。これらの結果からDIHSを引き起こす薬剤は、共通にB細胞の分化を抑制する機能を有していることが明らかになった。 2.DIHS患者、健常人より得たPBMC中のCD4^+,CD8^+T細胞、γδ細胞、NK細胞におけるIL-15Rβ(CD122)の発現を比較検討した。DIHS患者と健常人のCD4^+,CD8^+T細胞においてはIL-15Rβ発現には有意な差は認められなかったが、DIHS患者のNK細胞においては、IL-15Rβの発現は顕著に低下していた。また、DIHS患者のγδ細胞においてもNK細胞ほどではないもののIL-15Rβの発現は低下していた。DIHS患者でこのような細胞のIL-15Rβ発現が低下していたという結果は、ウイルス感染あるいはウイルス再活性化時に、IL-15を利用できないことを意味しており、DIHS患者では本来健常人が有している感染に対する防御機能を適切に発揮できない可能性が示唆された。 3.カルバマゼピン刺激によるDIHS患者と正常人のPBMC中のCD4^+,CD8^+T細胞、γδ細胞、NK細胞、B細胞分画の活性化マーカーであるCD69の発現を検討した。正常人では各分画に、明らかな変化は見られなかったが、DIHS患者ではblast化したCD8^+T細胞が検出され、さらに、全ての分画でCD69の発現が増加していた。
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Research Products
(6 results)