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2005 Fiscal Year Annual Research Report

アトピー性皮膚炎の発症は乳児期に予測可能か?

Research Project

Project/Area Number 16591120
Research InstitutionTOKYO WOMEN'S MEDICAL UNIVERSITY

Principal Investigator

川島 眞  東京女子医科大学, 医学部・皮膚科, 教授 (60114451)

Keywordsアトピー性皮膚炎 / 新生児 / 予後 / 角質細胞間脂質 / 角層水分量 / 酵素活性 / 経表皮水分喪失量
Research Abstract

角層における脂質代謝の検討から、アトピー性皮膚炎の発症を新生児期あるいは乳児期において予想することができるかについて、平成17年度は、
1)アトピー性皮膚炎(湿疹)の発症の有無の予後調査
2)保存していた角層サンプルからのスフィンゴミエリンデアシラーゼ活性の検討
を行った。
1)生後1日目に角層の採取を行えた新生児は15名であったが、郵送によるアンケート調査で湿疹の有無について回答が得られたのは10名であった。そのうち、湿疹を発症した児は8名で、2名は湿疹を認めなかった。ただし、この湿疹がアトピー性皮膚炎と診断しうる症状か、あるいは乳児湿疹であるかについては詳細は検討できなかった。
2)成人のアトピー性皮膚炎患者の角層において、その活性の亢進が確認されている、スフィンゴミエリンデアシラーゼ活性を測定したところ、経表皮水分喪失量と湿疹を発症した児の間には関連性を認めたにもかかわらず、酵素活性と湿疹発症の予後との相関は明らかではなかった。また角層水分量と酵素活性の間にも相関は見られなかった。
以上より、今回の検討数が十分ではないために結論することはできないが、新生児では一般にスフィンゴミエリンデアシラーゼ活性が成人に比べ高値であり、ばらつきが大きく、本酵素の生理学的意義は成人と新生児あるいは乳児では異なっている可能性が示唆された。さらに、この高値を示す酵素活性がどのような経過を取って成人の価に近似してゆくのか、その過程でどのようにアトピー性皮膚炎の発症に関連するのか、などをさらに症例を積み重ねて検討する必要があると考えた。

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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