2005 Fiscal Year Annual Research Report
Tractographyを用いた脳梗塞後の機能再生に関する基礎および臨床研究
Project/Area Number |
16591217
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
山田 惠 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (80315960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木津 修 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (70305598)
西村 恒彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (70237733)
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Keywords | 脳梗塞 / 神経機能回復 / magnetic resonance imaging / 拡散強調画像 / 拡散異方性 / fiber tracking / tractography / fractional anisotropy |
Research Abstract |
本研究は脳梗塞などの脳の障害の後に、機能が回復する過程を拡散テンソル画像によるfiber tracking法で評価することを試みるものである。研究の最終目標は、亜急性期から慢性期にかけてfractional anisotropic(FA)と呼ばれる拡散異方性の係数の低下及びその回復を確認する点に収束するが、前段階の検討として果たして本当に急性期脳梗塞において、これらの拡散係数や異方性の係数に変化があるかという点を調べる必要があると考えられ、この目的を達するべく脳梗塞急性期におけるfiber trackingの検討をおこなってきた。その結果fiber trackingによって得られる情報が患者の3ヶ月後のNIHSS scoreやmodified Rankin Scaleにも統計学的に有意な関連をもつことが判明した。Fiber trackingより得られる係数は、involvement scaleと名付けられ、3ミリの厚さで撮像された拡散強調画像のスライス毎に、描出されたmotor tractと脳梗塞がどの程度の強さでinvolveされているかを0,1,2の三段階の数字としてランキング行い、かつ各々のsliceにてこれを、足し算したものを指す。結果としてはinvolvement scaleが大きい程、3ヶ月後の患者の運動機能に強い影響をおよぼしたというのが今から検討の結論である。一方従来、脳梗塞の重症度と比例すると言われた。梗塞巣の大きさ(volume)に関しては、上述のinvolvement scale程の強い相関は呈さなかったことは興味深い。今後はこのinvolvementの程度が長期予後に関してどのような影響を与えるかという点に関しての検討を加えて行く必要があると考えられる。さらには初回診察時におけるinvolvement scaleはその後の症状の進行と強い関連を持つことも示唆されており,今後は進行性脳梗塞との関連に関しても掘り下げて検討を加えていくことを計画している。
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Research Products
(1 results)