2006 Fiscal Year Annual Research Report
MTsubtraction法を用いた高分解能軟骨三次元表示MRIの研究
Project/Area Number |
16591235
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
長田 周治 久留米大学, 医学部, 助手 (60299477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 政史 久留米大学, 医学部, 助教授 (50168704)
副島 崇 久留米大学, 医学部, 講師 (90279208)
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Keywords | MRI / 軟骨 / MTC |
Research Abstract |
1.目的・意義 変形性膝関節症は35歳以上の3人に1人,75歳以上の約75%の人が罹患しているといわれている。したがって,画像診断による関節軟骨の厚さや体積を評価することは変形性膝関節症などの関節疾患の診断や治療適応,効果判定などに重要と考える。磁化移動現象を利用した撮像法であるMT(magnetization transfer) subtraction法を用いて視覚的に容易に認識できる軟骨のみの三次元的表示が可能な撮像方法である。この方法が軟骨の状態をどの程度忠実に反映し,実際の臨床でどの程度の有用性かを検証した。 2.結果 ブタの大腿骨軟骨を用いてMT subtraction法による軟骨厚と実際の厚さが一致するかを検討した全例でMT subtraction法と肉眼での軟骨厚はほぼ一致していたことから,MT subtraction法を用いた高分解能軟骨三次元表示は軟骨をほぼ正確に画像化しており,軟骨画像としての有用性が示唆された。 正常ボランティアを対象に年齢に伴う軟骨の変化(軟骨厚と体積)の検討を行なった。正常ボランティアの大腿骨と脛骨の軟骨厚は特に内側荷重部で加齢に伴い薄くなる傾向にあり,特に大腿骨内顆部,脛骨内側部では年齢と強い負の相関を示した。これらの結果は脂肪抑制3D-GRE法やプロトン密度強調画像を用いて年齢と軟骨厚の検討を行い,大腿骨内顆が年齢に伴い負の相関を認めたとする報告^<2)3)>と同様の結果であった。また,高分解能軟骨三次元表示により大腿骨軟骨の体積の加齢に伴う減少を視覚的にも定量的にも確認することが可能であった。三次元表示により容易に視覚的に軟骨病変を指摘できることや軟骨厚や体積の定量的評価が可能なことなど利点も多く,今後変形性膝関節症などの軟骨病変の経時的変化や治療の効果判定などにも利用可能と考える。
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Research Products
(2 results)