2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高磁場MRIによる人脳内の興奮性及び抑制性神経伝達物質の無侵襲同時計測法の研究
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16591240
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
渡邉 英宏 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 主任研究員 (60370269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三森 文行 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 総合研究官 (90125229)
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Keywords | 磁気共鳴装置 / グルタミン酸 / γ-アミノ酪酸 / ヒト / 脳 / CT COSY / MRS / 代謝物 |
Research Abstract |
本年度は、定量化を目指した2Dスペクトルの質向上を目標とした。加えて、ヒト脳内の前頭葉領域からのスペクトル検出を目標として磁場均一性の評価を実施した。この目標の実現のために、まず局所励起特性の向上を目指した。高磁場である4.7Tでは、^1H化学シフト差による代謝物間のスライス位置ずれが問題となる。加えて、定量精度向上のために180°パルスのスライス特性が必要となる。これ等の問題を解決するため、計測法の改良を実施した。具体的には、局所励起CT COSYシーケンス内の180°パルスを非選択パルスとして、この軸に対するスライス選択をプリパルスとして設定したISISパルスで実施するように改良した。ISISパルスは、プリパルスであるため、比較的長いパルス長とすることができる。このため、断熱通過パルスを適用でき、この結果^1H化学シフト差によるスライス位置ずれおよびスライス特性を改善することが可能となった。この性能を水ファントムにより評価し、化学シフト差1ppmあたり5mmであったずれを2mmと改善できることがわかった。加えて、スライス特性の改良も確認できた。 上記に加えて、2DスペクトルのF_1ノイズ対策、F_2方向への歪み対策を提案し、開発した。F_1ノイズ対策としては各t_1のスペクトルの位相ずれを補正するアルゴリズムを開発した。F_2方向への歪み対策としては、水FID信号を用いた渦電流磁場補正を各t_1のFIDに対して施すアルゴリズムを開発した。この結果、ヒト脳スペクトルのF_1ノイズおよびF_2方向への歪みが減じた。 ヒト脳内前頭葉領域のスペクトル収集を目標とした磁場均一性の評価では、27mlボクセルにてこれまで実施してきた頭頂後頭葉領域と同等の9Hzの磁場均一性を達成できることがわかった。
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Research Products
(4 results)