2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591270
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
藤村 昭夫 自治医科大学, 医学部, 教授 (90156901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴岡 秀一 自治医科大学, 医学部, 講師 (50285798)
鈴木 誠 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10196868)
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Keywords | インドキシル硫酸 / 有機アニオン輸送体 / 慢性腎不全 / ABCA8 |
Research Abstract |
現行の透析療法では除去できない蛋白結合型尿毒素の一つであるインドキシル硫酸(IS)を除去するバイオ人工腎を作成するために、その輸送蛋白である有機アニオン輸送体3(OAT3)および、新規膜蛋白ABCA8を導入した培養細胞を用いて、その基礎研究を行った。In vitroにおいて、OAT3を導入した培養尿細管細胞は対照細胞の約7倍のIS除去能を有していた。Km値は約50mM、Vmaxは500pmol/hr/mg.protと推定された。この輸送はプロベネシド(0.5mM)添加により有意に抑制された。また、この細胞において別のOAT3基質であるestorne-sulfate(ES)の分泌も検討した。それによると、ES分泌能も同様に対照の約8倍と有意に高いことが判明した。またこの分泌もプロベネシド(0.5mM)およびIS(0.5mM)添加により有意に抑制された。また、ABCA8の機能解析をも病態モデル(ジゴキシン負荷、胆管欠紮、高コレステロール負荷)を用いたmRNA発現の変化を比較検討した。これによると、急性ジゴキシン負荷時における一時的なmRNA発現低下が確認された。このように、OAT3基質分泌能の高い培養尿細管上皮細胞の作成がin vitroで確認された。また、慢性腎不全イヌ(7/8腎摘)を作成し、血清尿素窒素濃度のみならずIS濃度も上昇することも確認した。今後は、これらの知見をもとにバイオ人工腎に装着しての機能検討が予定されている。
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Research Products
(4 results)