2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591270
|
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
藤村 昭夫 自治医科大学, 医学部, 教授 (90156901)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴岡 秀一 自治医科大学, 医学部, 講師 (50285798)
|
Keywords | インドキシル硫酸 / 有機アニオン輸送体 / 慢性腎不全 |
Research Abstract |
現行の透析療法では除去できない、蛋白結合型尿毒素の一つであるインドキシル硫酸(IS)を除去するバイオ人工腎を作成し、そのIS除去能をin vitroで検討した。ISを基質とする膜蛋白である、ヒト有機アニオン輸送体(hOAT3)を高発現させた培養尿細管細胞を用いて、血液透析用中空糸型モジュールの中空糸内側に細胞を播種し、細胞培養液を1週間循環させること、単層培養することが可能であった。トルイジンブルー染色した中空糸を光学顕微鏡により観察したが、細胞は中空糸繊維全面を覆い、リークは見られなかった。このシステムおよびISとイヌリンを添加した培養液を用いて、ISのin vitroにおける除去能を検討した。IS(10mg/dl)を添加した場合の、hOAT3細胞使用時のシステム単回通過後のIS濃度は2.6±0.5mg/dlと有意に減少したが、コントロールの細胞を播種した場合には9.2±0.3mg/dlとほとんど変化はなかった。リークの指標であるイヌリンの濃度は、どちらの細胞を播種した場合にも、単回通過後に変化しなかった。さらに、血中IS濃度の上昇したモデルである7/8腎臓摘出イヌを作成中であり、現在の平均クレアチニン濃度は1.8±0.3mg/dl、IS濃度は3.9±0.7mg/dlまで上昇してきている(n=7)。以上をまとめると、今年度はIS除去能を持つバイオ人工腎を作成し、その高いIS除去能をin vitroで確認した。この除去は基質特異的であった。また動物モデルも作成しつつあり、次年度に装着予定である。
|
Research Products
(5 results)