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2005 Fiscal Year Annual Research Report

肝幹細胞誘導による肝虚血耐性の増強とその機序解明

Research Project

Project/Area Number 16591287
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

宮澤 秀彰  秋田大学, 医学部, 助手 (10323148)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 勤  秋田大学, 医学部, 助教授 (90235367)
飯田 正毅  秋田大学, 医学部, 助手 (90372325)
Keywords肝虚血耐性 / 虚血再灌流傷害 / AFP陽性 / 肝幹細胞
Research Abstract

われわれはラットの部分門脈遮断後、遮断葉にAFP陽性の未熟な細胞が一時的に増加し、それを分離すると肝幹細胞としての性質を持つこと、成熟肝細胞と比較し低酸素耐性を有することを明らかにしてきた。本年は、肝外門脈閉塞モデルを用いて全肝にこの細胞を誘導し、肝全体に虚血耐性が得られるか否かを検討した。
【方法】S-D系ラットの脾臓を皮下に固着し遠肝性副血行路が形成される3週後に門脈本幹を結紮し、AFP陽性細胞の出現を検索した。そして門脈結紮3日後に再開腹し、肝十二指腸間膜を60分間遮断するPVO群(N=5)ならびに脾臓皮下固着後門脈結紮をせずに肝血行遮断するControl群(N=5)を作成した。再灌流3時間後に犠牲死させ、血液生化学および肝の組織学的比較検討を行った。
【成績】AFP陽性細胞の出現頻度は門脈結紮後3日後に著明に上昇し、その後経時的に減少する傾向を認めた。血清AST, ALT, LDH値はそれぞれ、Control群で3,854±767 IU/L,5,345±1,722 IU/L,68,030±11,221 IU/L、PVO群で1,813±169 IR/L,1,149±459 IU/L,14,884±7,556 IU/Lであり、各々で両群間に有意差を認めた(P<0.01,ANOVA)。組織学的検索では、Control群は顕著な循環障害を伴う肝細胞壊死が広範で、肝全体面積に対する肝細胞壊死領域率は45±13%であった。一方、PVO群の肝組織構築はよく保たれ肝細胞壊死領域率は22±8%で、Control群よりも有意に低値であった(P<0.01,Student's test)。
【結語】門脈遮断3日後のラット肝臓には肝虚血再灌流障害に対する耐性が認められた。この時期肝内にはAFP陽性の未熟な細胞が著しく増加しており、虚血耐性獲得におけるこの細胞の関与が示唆された。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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