2004 Fiscal Year Annual Research Report
二層法によるone donor-multiple recipients膵島移植
Project/Area Number |
16591315
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤野 泰宏 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (30335450)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 嘉和 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70178143)
鈴木 康之 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40304092)
谷岡 康喜 神戸大学, 大学院・医学系研究科, COE研究員 (00372649)
酒井 哲也 神戸大学, 大学院・医学系研究科, COE研究員 (80372647)
|
Keywords | 膵島移植 / 2層法 / I型糖尿病 / 温阻血 |
Research Abstract |
実験1:ラット膵を保存なし(1群)、またはUW24時間(2群)・2層法24時間(3群)保存後にisolation行い、膵島収量、ヌードマウスへの移植成績を検討した。SIは1群1551±228IEQ、2群222±258IEQ、3群937±300IEQ。200isletsの移植成績は1群100%、2群0%、3群80%であった。Isolation前における2層法24時間保存ではfreshと変わらないほどの膵島収量、移植成績が得られた。 実験2:ラット膵の消化過程において、酸素化PFCを用いない場合(1群)と用いる場合(2群)に分け、各群は更に、消化に用いる酵素であるコラゲナーゼにアデノシンを添加しないsubgroup a群と添加するsubgroup b群の合計4群に分類。消化中の膵の酸素分圧、消化後の膵ATP濃度、膵島収量を比較検討した。PFCを用いること(2群)により、膵の酸素分圧は高値を維持。更に消化後の膵の組織内ATP濃度は、消化の際にPFCを用いただけでは、ATP濃度は低いまま(1-a,bおよび2-a群)であったが、消化に用いるコラゲナーゼにアデノシンを添加し、PFCを用いた消化を行ったもの(2-b群)では、ATP濃度は開腹直後の値とほぼ同等の高値に回復することが明らかとなった。更に膵島収量の比較では、ATP濃度が高値となった2-b群の膵島収量は240±100IEQと他群よりも有意に上昇していた。酸素化PFCを消化中に用いて温阻血状態を回避し、更にATP生成の基質であるアデノシンを添加することで、膵島収量は有意に改善する可能性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)