2004 Fiscal Year Annual Research Report
手術支援システムを応用した各種脳機能画像の統合解析による言語機能局在同定法の確立
Project/Area Number |
16591427
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
溝井 和夫 秋田大学, 医学部, 教授 (70157519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹嶋 寿郎 秋田大学, 医学部, 講師 (40235289)
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Keywords | 言語機能マッピング / 脳腫瘍 / f-PET / f-MRI / 脳磁図 / 手術ナビゲーション |
Research Abstract |
今年度は、言語野近傍の脳腫瘍症例を対象として、1)術前にf-PET、f-MRI、脳磁図を用いて非侵襲的言語機能局在マッピングを行い、2)そのマッピングデータを手術ナビゲーションシステムに取り込み、モニター画面上に機能局在を3次元画像表示する方法の確立を目指した。言語タスクとしては主にverb generation taskを用いた。 脳機能マッピングのデータは種々の測定機器により取得され、スキャンのスライス幅や方向も異なる。従って、測定機器の種類を問わず、脳機能マッピングのデータセットとMRI画像のデータセットを手術ナビゲーションシステムへ個別に取り込み、イメージ合成を行う特別なソフトウエアが必要である。本研究では新たに開発されたBrainLAB社のイメージ合成ソフトウエアを用いることにより、脳機能マッピング画像の手術ナビゲーションシステムへの取り込みが可能になった。 実際の臨床例は5例であり、うち4例は右利きで、左前頭葉Broca野近傍に腫瘍が局在していたが言語障害は呈していなかった。残りの1例は左利きであり、右前頭葉に腫瘍が存在し、術前から運動性失語を呈していた。右利き4例全例において、左下前頭回ないし中前頭回にBroca野と推定される賦活領域が認められた。左利きの1例は術前から言語障害の程度が強く、言語賦活領域の同定は困難であった。これらの計測結果を基に、右利き4症例において手術ナビゲーションシステムに言語マッピングデータを取り込み、腫瘍摘出術を行った。全例でBroca野を温存しながら腫瘍が全摘され、術後にも言語障害は現れなかった。脳機能マッピングデータとMRI画像を統合したmoultimodal navigationの開発により、安全で正確な手術が遂行されることが示された。今後、症例の蓄積と、より精度の高い言語機能マッピング法の開発を予定している。
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Research Products
(4 results)