2005 Fiscal Year Annual Research Report
光コヒーレンス断層法による脳微小循環と神経活動の時空間カップリングの解析
Project/Area Number |
16591467
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
関 淳二 国立循環器病センター(研究所), 生体工学部, 室長 (20163082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 泰秀 国立循環器病センター(研究所), 生体工学部, 室長 (50250262)
高見沢 計一 国立循環器病センター(研究所), 生体工学部, 室員 (10163312)
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Keywords | 光コヒーレンス断層法 / 微小循環 / 神経循環カップリング / 2次元電極 / フィールドポテンシャル / 光反射特性 / 機能的充血 / コラム構造 |
Research Abstract |
脳における神経活動と局所脳血流量は強く相関しており、神経-循環カップリングとして知られている。生体組織に対して10ミクロン程度の空間解像度で深さ数mmにわたる断層像が得られる光コヒーレンス断層法(OCT)は、層構造やコラム構造などサブミリメートルスケールの3次元構造を有する大脳皮質を対象とするのに特に有効なものと考えられる。そこで本研究では、OCTを用いて脳皮質における微小血管と神経組織の3次元構築とその刺激応答特性をin vivoに解析することにより、神経活動と微小循環との空間的時間的なカップリングを解明することを目的とする。 本年度は、脳組織のより深い断層像が得られるように、中心波長が現システム(830nm)より長い1300nmのSLD光源を導入することにより、OCTシステムの改良を行った。更に、OCT法の空間分解能は光源の干渉長によって決まるが、この光源は80-100nmと非常に広いスペクトル巾をもつため干渉長が短く、これまでのシステム(20nm)と比較して空間分解能が向上した。 また、ラット脳切片を用いた実験で、2次元電極アレイとOCTによる同時計測によって、電気刺激に伴う神経細胞自体に起因するOCT信号変化をフィールドポテンシャルと同時に計測した。多数回刺激に対するアンサンブル平均の結果、in vivoにおける刺激に対する循環系の寄与は刺激後1〜数秒で起こるのに対して、脳切片での信号変化は1秒以内の速い変化が主体であることがわかった。
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Research Products
(5 results)