2004 Fiscal Year Annual Research Report
軟部肉腫に対する超音波治療:ニューキノロン系抗菌剤を音響感受性物質として
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16591469
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
岡田 恭司 秋田大学, 医学部, 助教授 (10185431)
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Keywords | Ultrasound / New Quinolone Antibiotics / Sonodynamic compound / Sarcoma |
Research Abstract |
以下の実験を行った。 1.細胞の継代と腫瘍細胞浮遊液の調整:マウスの腹腔内でSarcoma180を継代し、PBSで希釈し細胞数を7.52x10^5/ml(5.25x10^5/0.7ml)に調整。 2.Piroxicamとニューキノロン系抗菌剤の濃度調整:1)Piroxicam (MW331.35),2)LFLX(MW387、81),3)SPFX(MW392.41),4)CPFX(MW385.82),5)GFLX(MW402.42)の計5剤を比較検討するため0.3%DMF (Dimethylformamide)を含むPBS中に溶解し、濃度はすべて0.2mMに調整。 3.超音波照射実験:5.25x10^5/0.7ml個の細胞浮遊擁と上記の5種の薬剤液を混じて直径10mm、高さ40mm、底面の厚さ1mmのガラス管中に入れ、共振周波数2MHzで1.5W/2.0W/3Wで30/60秒間照射し腫瘍細胞の生存率をトリパンブルー排除法によりhematocytometer上で算出。対照には0.3%DMFを含むPBSを用いた。 4.活性酸素抑制実験:一重項酸素とhydroxy radicalのスカベンジャーであるL-histidine(0.2M)と、hydroxy radicalのスカベンジャーであるD-mannitol(0.2M)を添加し、同様に超音波照射を行い腫瘍細胞の生存率を検討。 以上の検討で、SPFXがpiroxicamと同程度の抗腫瘍効果を有する音響感受性物質であることをin vitroで明らかにした。活性酸素の抑制実験の結果から超音波照射によりNew Quinolone AntibioticsであるSPFXは一重項酸素を発生させ抗腫瘍効果を発揮し、その効果は濃度依存性である、という結論に達した。
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Research Products
(2 results)