2004 Fiscal Year Annual Research Report
脱神経筋および損傷筋モデルにおける神経栄養因子の発現解析
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16591505
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
岡島 誠一郎 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (70305580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 邦弘 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (60291176)
久保 俊一 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (20178031)
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Keywords | Neuregulin / neuromuscular junction / muscle regeneration / spinal cord / bupivacaine / AChR / ErbB |
Research Abstract |
平成16年度は、Neuregulinが筋損傷後の筋肉内でどのように発現するかまた、脊髄神経細胞でのNeuregulinの発現変化を調査することにより、筋肉内でのNeuregulinの変化が中枢の脊髄神経細胞体に影響をもたらすのかどうかについて検討を行った。さらに、筋修復時に発現するNeuregulinとその受容体であるErbB2の局在の相同性について蛍光顕微鏡を用いて検証を行った。 Western blot法では、筋肉内のNeuregulin蛋白は損傷後1日目に減少し、4日目で最も減少した後に14日目まで徐々に増加した。脊髄でも同様にNeuregulin蛋白は筋損傷後徐々に増加した。免疫沈降法の結果からErbB2のリン酸化活性は損傷12時間後に最も高かった。免疫組織染色においては損傷筋の再生過程において発現が増加していることを確認できた。また、脊髄においては損傷側の脊髄前角細胞にNRGの免疫活性の増加を確認することができた。蛍光抗体を用いた2重染色でNeuregulinとAChR、ErbB2のcolocalizeを確認することができた。NRG mRNAにおいては筋肉内では損傷後2日目から6日目にかけて増加を認めたが、脊髄では経時的な変化は認めなかった。これらの結果は筋損傷後の修復過程とNRGに密接な関係のあること、および再生筋内に発現したNRGは神経細胞体に運ばれる可能性があると推察した。
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