2005 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄における鎮痛機構のネットワーク、鎮痛薬相互作用の解明
Project/Area Number |
16591527
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西山 友貴 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (70272581)
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Keywords | 脊髄 / 痛み / ラット / 熱 / 炎症 / 手術 |
Research Abstract |
エダラボン、サルポグレラート、セレコキシブ、プロポフォールがTail flick testで投与量依存性の効果を示さず、ED50値を求めることができなかった。これらの薬剤もFormalin testにおいてはED50値を求めることができた。バクロフェン、モルヒネ、ネオスチグミン、カルバコールは、Tail flick test、Formalin testのphase 1 phase 2ともにED50値を求めることができた。 相互作用に関しては、Tail flick testにおいて、YM872とバクロフェン、YM872とネオスチグミン、セロトニンとバクロフェンで相加効果、AP-5とバクロフェン、クロニジンとバクロフェン、ブピバカインとバクロフェンで拮抗作用が認められた以外の組み合わせでは相乗効果を認めた。Formalin test phase 1において、ミダゾラムとネオスチグミンで相加効果、エピバチジンとバクロフェンで拮抗作用を認めた以外は相乗効果を、phase2においては用いた全ての組み合わせで相乗効果を認めた。 手術後7日の研究期間中、手術側でVon Frey FilamentsによるAllodyniaの増強、Incapacitance Testerによる加重の低下、足底の熱刺激による逃避反応の増強が認められた。モルヒネの髄腔内投与では、手術によるIncapacitance Testerによる加重の低下を投与量依存性に抑制せず、足底の熱刺激による逃避反応は1μgから十分に抑制した。Von Frey FilamentsによるAllodyniaの増強はモルヒネにより抑制されたが、投与量依存性は認められなかった。これらより手術後痛は痛みの種類により薬剤の効果が異なることが示された。
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Research Products
(4 results)