2004 Fiscal Year Annual Research Report
神経原性肺水腫におけるneuropeptide Yの透過性亢進作用機序の解明
Project/Area Number |
16591532
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西脇 公俊 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (10189326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 直久 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80109321)
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Keywords | 神経原性肺水腫 / 迷走神経 / neuropeptide Y / 部分肺還流標本 / 肺血管内皮細胞 / 細胞培養 / ARDS / ALI |
Research Abstract |
1.ラビットによる神経原生肺水腫モデルの確立を目ざした。腹腔内麻酔薬投与にて全身麻酔を導入した後、気管切開にて気道を確保して人工呼吸を行い、第四脳室にフィブリンとトロンビンを様々な濃度と量で注入した。これだけでは、神経原生肺水腫の発生率は25%以下であった。 2.神経原生肺水腫の発生頻度を高めるため、迷走神経の切断等処理を加えても肺水腫の発生は50%以下であった。そこで、さらにノルアドレナリンの同時投与にて血圧を上げた状況での検討を行ったが肺水腫の発生率はあまり上がらず、現時点で肺水腫の発生が100%に近いラビットにおける神経原生肺水腫モデルの確立ができなかった。 3.ラビットの部分肺還流標本の確立:ラビットを麻酔し、挿管人工呼吸とし、開胸して左肺動脈にカニユレーションして部分肺還流標本の作製を試みた。左肺動脈へのカニュレーション等は比較的容易であるが、静脈は複数本あるため、それぞれにカニュレーションするのは不可能に近く、また左心房レベルでカニュレーションすると、反体側から流入する血液との分離が困難であった。左心房圧が殆ど変化しなければ、肺動脈にかける圧を変えるだけで還流圧の調節が可能であるが、左心房圧が変化してしまうと還流圧を設定した一定の圧に保つ事が極めて困難であることが判明した。現在左心房圧が上がっても部分肺還流圧を一定に保つための工夫を検討中である。 4.ラットの肺血管内皮細胞の単層培養:細胞培養のための器機の整備を進めた。 5.単層培養での透過性変化を判定するための方法:文献的にさらに実験方法について検討を進めた。
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Research Products
(4 results)