2005 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素センサー/低酸素誘導因子1システムが炎症の進展に果たす役割の探求
Project/Area Number |
16591576
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
広田 喜一 京都大学, 医学研究科, 講師 (00283606)
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Keywords | 炎症 / マクロファージ / HIF-1 / 分化 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
hypoxia-inducble factor 1(HIF-1、低酸素誘導性因子1)が炎症の場において骨髄系細胞の成熟機能に与える影響を本申請の期間内に明らかにすることが本研究の目的であった 本年度は昨年度の成果を元に計画に則り研究を遂行し以下のような結果を得た。 1.ヒト単球THP-1(酸化LDL、PMA刺激などにより活性化を受けてマクロファージ様の性質をおびるを分化因子で処理しマクロファージに分化誘導しその前後でHIF-1の活性化の程度を測定したとろ、HIF-1は分化の程度と相関して活性化することが明らかになった。ただし分化過程はHIF-1活性誘導には依存しないことが判明した。 この活性化の機序は、低酸素誘導性のHIF-1の活性化とは異なることも同時に判明した。この研究成果は、公刊が受理され現在印刷過程にある。 2.THP-1をLPS, TNF-a, IL-1bなどの炎症性物質で処理してHIF-1の活性化を測定したところマクファージに分化したTHP-1をLPSで処理した場合にのみ顕著なHIF-1の活性化が観察された。またの現象の分子機序の一部には活性酸素が関与していることを明らかにして関連学会の報告と共論文としてとりまとめ投稿し現在審査中である。 3.ケモカインの一種であるSDF-1がCXCR4依存的にHIF-1の活性化をもたらすことを明らかにした。
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Research Products
(6 results)