2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591607
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
高橋 敦 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20274946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 直樹 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60193504)
舛森 直哉 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20295356)
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Keywords | AMS rating scale / 総testosterone / 遊離testosterone / 男性更年期障害 |
Research Abstract |
本年度は検診センターを訪れた20歳以上の男性100名を対象に男性更年期障害の有無を質問紙(AMS rating scale)にて評価した。同時に血中総testosterone,遊離testosteroneの採血を行った。本研究は札幌医科大学倫理委員会に承認され、参加者から文書による同意を得て行われた。 AMS rating scaleで中等度以上の症状を有する場合を男性更年期障害と判定したところ、20歳代:0%、30歳代:15.8%、40歳代:14.3%、50歳代:34.6%、60歳代:36.8%という結果であった。50歳以降から男性更年期症状を有する割合が上昇し、約3人に1人が症状を有していた。 次に男性更年期症状と血中testosteroneとの関係を検討した。AMS rating scaleと血中総testosteroneあるいは血中遊離testosteroneとの相関係数はそれぞれ-0.113(p=0.263),-0.264(p=0.008)であり、AMS rating scaleと血中遊離testosterone値との間に有意な負の相関が認められ、生物学的活性testosteroneの低下に伴い男性更年期症状が出現する傾向が認められた。しかし、AMS rating scaleで中等度以上の症状を有する例で血中遊離testosteroneが低下していたのは43.5%で、男性更年期症状を呈する原因として男性ホルモン低下以外の要因も存在することが示唆された。 以上の結果から、100例の検討であるが、50歳以上の約3人に1人が男性更年期症状を有すること、そのうち約半数が男性ホルモン低下によることが明らかとされた。
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