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2004 Fiscal Year Annual Research Report

妊娠中毒症の病態における低分子量GTP結合蛋白質Rho familyの関与-妊娠中毒症病態解明へのアプローチとして-

Research Project

Project/Area Number 16591657
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

田原 正浩  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00294091)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田坂 慶一  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50155058)
坂田 正博  大阪大学, 医学部附属病院, 助教授 (10260639)
大道 正英  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10283764)
峯川 亮子  大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (10359838)
Keywords妊娠中毒症 / 血管攣縮 / 血管内皮障害 / 低分子量G蛋白 / Rho / Rho-kinase
Research Abstract

本研究は、周産期死亡や母体死亡の主要原因の一つである妊娠中毒症の病態を明らかにするため、血管攣縮にいたる機序や血管内皮障害に基づく血管透過性亢進の機序の解明を目的としている。今回は、低分子量GTP結合蛋白質を中心に、妊娠中毒症の血管病変における関与を検討した。
まず、『血管』を構築する細胞成分には、平滑筋細胞と内皮細胞があるが、まず臍帯血管の血管平滑筋細胞におけるRhoおよびRho-kinaseの発現を比較検討したところ、妊娠中毒症の臍帯血管における血管平滑筋では、有意にRho-kinaseの発現が亢進していることが示された。また妊娠中毒症血清は血管平滑筋細胞株において、Rho-kinaseの発現増加を引き起こした。妊娠中毒症において、血管の攣縮(子宮動脈、肝動脈、脳動脈の攣縮など)がみられることが報告されている。今回の結果は、これらの血管攣縮の機序として、Rho/Rho-kinase経路による血管平滑筋のCa^<2+>感受性の亢進機転が働いている可能性を示唆するものと考えている。今後はさらに、ラットの妊娠中毒症モデルを用いて、病態におけるRho/Rho-kinaseの関与を検討する予定である。
一方、もう一つの血管構成成分である血管内皮細胞における検討であるが、今回われわれは、臍帯静脈内皮細胞培養系を用いて、in vitroでbarrier function assayの系を確立し、これを用いて妊娠血清の血管透過性におよぼす影響を検討した。正常妊婦血清は臍帯静脈内皮細胞培養系において透過性を亢進させたが、妊娠中毒症妊婦血清はさらにその透過性の亢進を引き起こした。さらに、低分子量G蛋白質Rho familyの関与を検討するため、Rho-kinaseの阻害剤Y-27632を用いてこれらの透過性に対する効果を検討したところ、Y-27632は妊娠中毒症妊婦血清による透過性の亢進を有意に抑制した。これらのことから、妊娠中毒症の病態における血管透過性亢進機序には、低分子量G蛋白質Rho familyを介した伝達経路が関与していることが示唆された。さらにこの系を用いて、細胞間接着分子の局在や機能調節についても解明していきたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Tocolytic effect of a Rho-kinase inhibitor in a mouse model of lipopolysaccharide-induced preterm delivery2005

    • Author(s)
      Tahara, M., et al.
    • Journal Title

      Am J Obstet Gynecol in press

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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