2005 Fiscal Year Annual Research Report
早期子宮頚癌におけるセンチネルリンパ節の微小転移診断法の確立と縮小治療への応用
Project/Area Number |
16591668
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
尼田 覚 九州大学, 大学病院, 助手 (10294919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 俊夫 九州大学, 大学病院, 講師 (20218770)
小林 裕明 九州大学, 大学病院, 助手 (70260700)
園田 顕三 九州大学, 大学病院, 助手 (30294929)
佐々木 雅之 九州大学, 医学部, 教授 (40240907)
古賀 博文 九州大学, 大学病院, 助手 (90343318)
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Keywords | 早期子宮頸癌 / センチネルリンパ節 / 微小転移 |
Research Abstract |
早期子宮頸癌における術中センチネルリンパ節(SN)同定法の確立のため、術中色素法とRIによる術前シンチグラフィ法、術中ガンマプローブ法の有用性を比較検討した。九州大学病院倫理委員会の規則に則りで文書にて同意を得た子宮頸癌手術症例を対象とした。手術前日午後に、子宮頸部腫瘍周囲粘膜下3,5,7,9°に^<99m>Tc-フィチン酸、計148MBqを注入し、経時的にシンチグラフィを撮像した。手術当日、術中に骨盤後腹膜を展開した後、ガンマプローブにてHot nodeを同定した。同時に子宮頸部粘膜下3,5,7,9°にインジゴガルミンを注入し、色素法にてBlue nodeを同定した。症例は27例で、年齢は20-71(中央値48)歳であった。Ib1期16例、Ib2期7例、IIb期4例であった。組織型は扁平上皮癌18例、腺癌9例であった。RIによる術前シンチグラフィ法では25例のHot nodeが同定でき、検出率は92.6%であった。また60分以降の撮像において集積像に変化はなかった。術中ガンマプローブ法では25例でHot nodeを同定でき、その検出率は92.5%であった。また両側検出率は66.7%であった。術中色素法ではBlue nodeを同定できたのは16例であり検出率は59.3%であった。またBlue nodeは全てHot nodeと一致していた。組織学的にリンパ節転移を6例に認め、2例はいずれの方法でもSNを同定できなかった症例であり、その他の4例はSNに転移を認め偽陰性率は0%であった。^<99m>Tc-フィチン酸を用いた我々のRI法での術前シンチグラフィ法および術中ガンマプローブ法は検出率が高く、その方法は妥当であり多くの臨床の場で有用であると考えた。またSNの同定できた25例においての偽陰性率は0%であり、本結果は子宮頸癌におけるセンチネルリンパ節理論の妥当性の証明の一助と成り得ると考えた。
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Research Products
(2 results)