2005 Fiscal Year Annual Research Report
精子形成過程におけるアンドロゲン作用のセルトリ細胞における検討
Project/Area Number |
16591693
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Research Institution | HYOGO COLLEGE OF MEDICINE |
Principal Investigator |
小森 慎二 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (60195865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
霞 弘之 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00289068)
澤井 英明 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80215904)
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Keywords | アンドロゲン / アンドロゲンレセプター / セルトリ細胞 / 精巣 / 精子形成 |
Research Abstract |
アンドロゲンは精巣内に多量に存在し造精機能に深く関連しているが、その作用機序の詳細は未だ明らかではない。マウスのセルトリ細胞株TM4におけるアンドロゲンにより影響を受ける分子のプロテインチップを用いた研究より、アンドロゲン添加によりtranslationally controlled tumor protein(TCTP)がdown regulationを受けることを明らかにした。そこで、さらにマウスの精巣内でTCTPの発現がアンドロゲンによる影響を検討するために、先ず基礎的かつ予備的な検討として、マウス精巣のセルトリ細胞でのTCTPの発現についてLaser dissection法を用いて細胞を回収して検討した。その結果、マウスの精巣を用いて凍結切片を作成した。1)先ず凍結切片の厚さを8μm,10μm,12μm,16μmとして顕微鏡観察下にLaser dissection法にてSertoli細胞を切除して回収することを試みた。2)回収した細胞を10個、50個、100個と細胞数にて分けて、それぞれよりRNAを抽出し、これを用いてRT-PCR法によるTCTPとGAPDH(control)の遺伝子の増幅を試みた。1)凍結切片の厚さが8μmの場合は細胞を回収することができなかったが、10μm以上であれば回収することが可能であった。2)回収した細胞よりRNAを抽出は可能であり、細胞数が10個以上であれば、TCTPとGAPDHの遺伝子を増幅することができた。以上のことよりマウスの精巣内のセルトリ細胞を凍結切片よりLaser dissection法を用いて回収することが可能であり、かつ同細胞よりTCTP遺伝子の増幅も可能であることが判明した。今後この方法を用いてアンドロゲンの影響下でのマウス精巣内での遺伝子発現を検討することが可能となった。そしてflutamide処理したマウス精巣においてTCTPの発現が亢進していることが明らかとなった。現在さらに精子形成過程での関与について詳細について検討している。
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Research Products
(2 results)