2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591723
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
山中 敏彰 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90271204)
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Keywords | 可塑性 / 前庭神経核 / 低酸素 / グルタミン酸 / 長期増強 / 電気生理 |
Research Abstract |
[目的]椎骨脳底動脈領域の虚血によりめまい・平衡障害が生じるその詳細な病態について解明するために、今回の研究では、低酸素による前庭神経核ニューロンの長期的反応の電気生理学的特性を調べた。 [方法]動物を脳定位固定装置に固定し回転刺激装置に乗せた後、可動式あるいは固定式ワイヤ電極を脳地図にしたがってマイクロマニュピレーターを用いて正確に前庭神経核に刺入した。その後、回転刺激装置あるいはアイソレーターを接続した電気刺激装置で末梢前庭を刺激することにより同定された単一ニューロン活動を動物頭部に固定された凹型ICソケットに電解効果トランジスタを装着した前置増幅器につないで差動記録、主増幅器で増幅、オシロスコープで観察した後、スパイクカウンターを通してレクチコーダーで記録した。グルタミン酸レセプター拮抗薬を微小電気泳動法によりニューロンに直接投与し、低酸素性遅発性反応に対する影響を調べた。なお実験終了後には脳幹切片をクリオスタットで作成し染色することにより記録部位を確認した。 [結果]グルタミン酸レセプター拮抗薬は低酸素性脱分極を抑制し、さらに、前年度に見出された低酸素によるニューロンの遅発性反応のうち増強を示すパターンを減少させた。 [結論]低酸素性障害後の可塑性を表している前庭神経核ニューロンの長期的応答は、グルタミン酸により制御されていることが推察される。
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