2004 Fiscal Year Annual Research Report
分子設計を行ったハイドロゲルによる人工硝子体の開発
Project/Area Number |
16591763
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
松浦 豊明 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10238959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 嘉昭 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70094604)
安中 雅彦 九州大学, 大学院・理学研究科化学部門, 教授 (40282446)
丸岡 真治 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (70347558)
川崎 健輔 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (60347557)
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Keywords | 人工硝子体 / 動的レーザー光散乱 / 相転移 |
Research Abstract |
ゲルのとしての硝子体を合成しその評価を行った。微視的構造は中性子散乱法(日本原子力研究所)X線散乱法(高エネルギー加速器研究機構)にて測定を行った。また生体の硝子体の相転移についてレーザー動的光散乱装置を用いて測定をおこない。その解析方法を発表した。人工のゲルとは具なり異方性を持った相転移を示すことが分かった。そのことは臨床での網膜剥離や硝子体出血そして黄斑浮腫などの網膜硝子体疾患とのかかわりが示唆された。椙転移現象を合目的に利用しハンドリングが優れかつタンポナーデ効果を持った人工硝子体の合成を行う基礎データを集めることができた。さらに臨床で使用可能な精密細隙灯に組み込んだレーザー動的光散乱装置を完成させた。 vivoでの人工硝子体移植手術:カニクイザル、2頭4眼をもちいる.その片眼にゲル注入しその硝子体の形態の変化を細隙灯顕微鏡、と眼底鏡をもちいて経時的に検査する.生体適合性の評価:ゲルの物性(拡散定数、粘弾性、屈折率)をゲル側のパラメターとし、生体適合性をレーザーフレアーセルメーター(コーワ社)、硝子体中のimmunogloblin量、総蛋自量、2次元電気泳動による蛋白分画の比較、TGF-βの定量的数値との相関を見ることでより厳密にゲルの生体適応性の評価ができる.最終的は組織所見を光学顕徴鏡、電子顕微鏡を見る.以上の項目を現在行っている。まず平成17年3月25日の京都での日本眼科学会総会で口答発表の予定である。
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