2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591764
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
妹尾 正 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (50206653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 桂三 獨協医科大学, 医学部, 講師 (60146181)
寺田 理 獨協医科大学, 医学部, 助手 (50326881)
石丸 慎平 獨協医科大学, 医学部, 助手 (80406214)
小原 喜隆 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70048354)
菊地 通晴 獨協医科大学, 医学部, 助手 (30382972)
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Keywords | 角膜内皮 / 培養増殖 / 細胞周期関連因子 |
Research Abstract |
現在、E2F1〜E2F3cDNAのクローニングを行い実験に用いている。現在、GFPをエレクトロポーレートのマーカーとしてE2F2、E2F1、DP-1の遣伝子導入を行っている。最も良い電圧(角膜に恒久的な障害を残さず、最も効率の良いエレクトロポーレーターの設定)を検証した結果、25w、20msec、100回通電が最も効率が良かった。本実験結果をもとに、E2F1,E2F2の遺伝子導入を白色家兎に行った。その結果GFPの発現を認める内皮細胞(遺伝子導入とその発現が認められた細胞)と一致して、Ki67(S期〜M期のマーカー)の発言が認められ、明らかに細胞周期の進行が認められた。E2F2導入細胞では、E2F2の発現が核内に移行しており、カテゴリーに従った細胞周期の進行と考えられたが、E2F1導入細胞では、細胞質内での発現のみで、核内への移行は認めず、今後検討を要する。また、いずれの遺伝子導入でも分裂期まで至った細胞はなく、G2期での抑制およびアポトーシスの誘導が認められた。この点に関して、今後E2F2の結合因子であるDP-1の遺伝子導入結果と比較検討してみる必要があると思われた。一方、同様の方法を用いてクローニングしたP27のアンチセンスを白色家兎角膜内皮細胞に遣伝子導入しG-1制御の開放が起こるかどうか実験を行った。この結果、p27アンチセンス導入を行うと、角膜内皮細胞はG-1後期からS期へと進行した。しかし、やはりS期以降の進展は認められずS期チェック機構の抑制を受ける可能性が示唆されている。興味ある知見として、p27アンチセンス導入後に角膜内皮細胞は細胞間結合が低下することより、G-1期抑制と細胞-細胞接触阻害は深く関わっているものと思われる。今後、同様の方法で、細胞周期促進因子の遺伝子導入の効果、および細胞周期抑制因子のアンチセンス導入の効果を調べるとともに、これらのイベントの更に上位で細胞増殖抑制に関与していることが報告されているTGF-βとの関連性についても研究してゆきたい。
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