2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591840
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山本 仁 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80265165)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 ルミ 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (30312044)
小澤 幸重 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (80014132)
|
Keywords | 歯胚 / 上皮-間葉相互作用 / 再生 / 培養 / 移植 / 遺伝子発現 / 微細構造 |
Research Abstract |
マウス下顎切歯と臼歯の間の領域であるdiastemaに一過性に、かつ短期間に観察される歯蕾様構造の上皮組織と間葉組織を分離し、第一臼歯歯胚の上皮組織、間葉組織とそれぞれrecombinationし、腎臓被膜下に移植して得られる歯の構造について検索した。Recombinationした歯胚のうち、歯が形成されたのはdiastemaの上皮組織と第一臼歯の間葉組織によるrecombination歯胚のみで、diastemaの間葉組織と第一臼歯歯胚の上皮組織とのrecombination歯胚では歯は形成されなかった。得られた歯胚は正常歯胚と比較して小さく、形態も第一臼歯とは異なっていた。また象牙前質の厚さは部位により不規則だった。一般に歯の再生実験には歯胚培養法や、歯胚移植法が用いられているが歯胚培養法と比較して歯胚移植後の歯の組織像に関する所見は少ない。そこで無処理の(正常)マウス下顎第一臼歯歯胚をマウス腎臓被膜下に移植し、歯胚の成長過程を経時的に観察した。その結果移植歯胚はin vivoで観察される同じ時期の歯胚と同じ形態を示したが、大きさは小さかった。歯に特有の強度をあたえていると考えられているエナメル質の構造について走査型電子顕微鏡観察したところ、移植歯胚にもin vivoの歯胚に観察されるようなエナメル小柱の走行の相違による3層構造が観察されたが、それぞれの層の厚さは両者の間で異なっていた。歯の硬組織形成の際に、硬組織形成細胞と歯胚全体は調和の取れた動きを行うことが観察されていることから、in vivoと移植歯胚周囲の微小環境の相違が、エナメル質構造の相違をもたらすものと考えられた。
|
Research Products
(8 results)