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2005 Fiscal Year Annual Research Report

抗真菌剤の活性発現における活性酸素の役割

Research Project

Project/Area Number 16591843
Research InstitutionThe Nippon Dental University

Principal Investigator

青木 茂治  日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20095045)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 久和 彰江  日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (40095063)
仲村 健二郎  日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (00227894)
Keywords抗真菌剤 / 活性酸素 / 病原性真菌
Research Abstract

好気的生物にとって酸素は必須である.しかし,酸素のもたらす問題として活性酸素があげられる.すなわち,呼吸に消費された酸素の2%はスーパーオキシド,過酸化水素などの活性酸素に変換される.活性酸素は生体成分に作用して細胞障害を起こし,老化や疾病の原因となっている.その一方で活性酸素は,細胞内でのシグナル伝達因子として重要な働きもしている.本研究は,病原性真菌カンジダ・アルビカンスにおける抗真菌剤の活性発現と活性酸素の関係を明らかにすることを目的としている.
1.エルゴステロール代謝と活性酸素
活性酸素の関与が示唆されたアゾール系抗真菌剤に関連して,エルゴステロール産生阻害と活性酸素産生を調べた.ここで,ファルネソール(FOH)に注目した.FOHはエルゴステロール合成経路から分岐して作られる.すなわち,アゾール系抗真菌剤を作用させたカンジダ細胞では,エルゴステロールの合成が阻害されてFOHが蓄積されることが考えられる.このFOHが活性酸素産生に関与しているのではないかと推定した.活性酸素検出は,蛍光色素(DCFH-DA)を用い蛍光プレートリーダ法でおこなった.その結果,FOHはカンジダ細胞における活性酸素産生を促進していることが明らかになった.この活性酸素産生は抗酸化剤で抑制された.これらの結果は,アゾール系抗真菌剤作用における活性酸素産生促進のひとつの原因は,FOHの蓄積による可能性が示唆された.
2.カンジダ細胞の二形性と活性酸素産生
カンジダ・アルビカンスは,通常の条件下では酵母形態であるがヒト感染部位では菌糸形態になる,いわゆる二形性真菌である.カンジダ細胞からの活性酸素産生を,超高感度CCDカメラにより撮影できたので,両形態の細胞の活性酸素産生を調べたところ,菌糸形態の方が高かった.このことは,(1)感染部位での病原性発現と活性酸素の間には何か関連性があるのではないか,(2)FOHはクオルムセンシング活性ももっているので二形性と活性酸素との関連性にあたらしい問題を提起している.

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Book (1 results)

  • [Book] Visualization of superoxide generated from colonies of Candida albicans In : Bioluminescence and Chemiluminescence. (Tsuji A et al. (eds).)2005

    • Author(s)
      Masui S, Majima T, Ito-Kuwa S, Nakamura K, Aoki S.
    • Total Pages
      4
    • Publisher
      World Scientific Publishing

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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