2005 Fiscal Year Annual Research Report
モデルマウスを用いた舌、咀嚼筋の萎縮メカニズムの解明
Project/Area Number |
16591871
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
山根 明 鶴見大学, 歯学部, 講師 (20166763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝田 芳信 鶴見大学, 歯学部, 教授 (20184145)
大貫 芳樹 鶴見大学, 歯学部, 助手 (50288114)
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Keywords | モデルマウス / 小眼球症マウス / mitf遺伝子 / シナプス形成 / AChR除去 / AChR転換 / 咬筋 / 咀嚼 |
Research Abstract |
【目的】 小眼球症マウスを用いて、成長発育過程における咬合様式の違いが咬筋のnAChRの転換と除去に及ぼす影響を明らかにする。 【材料と方法】 生後1、2、3、4、8週目に野生型マウス(Wild)、小眼球症マウス(mi/mi)それぞれ6匹ずつを安楽死させ、咬筋と腓腹筋を摘出した。 摘出した筋組織に発現するα、δサブユニット、胎仔型のみに発現するγサブユニット、成体型のみに発現するεサブユニットのmRNA量を測定した。腓腹筋はmitf遺伝子突然変異自体がnAChRサブユニットmRNA発現に及ぼす影響を調べるために用いた。 【結果と考察】 腓腹筋において、調べた4つのnAChRサブユニットのmRNA発現量はWildとmi/miの間で有意差は認められなかった。この結果は、mitf遺伝子突然変異自体はnAChRサブユニットmRNA発現に大きな影響を与えていないことを示唆している。 胎仔型と成体型の両方に発現するα、δサブユニットおよび胎仔型のみに発現するγサブユニットのmRNA発現量は、Wildの咬筋において、生後1〜4週前後まで減少し、4〜8週ではほとんど変化しなかった。これに対してmi/miの咬筋においては、生後1〜2週の間で減少したが、2週以降大幅な増加を示した。この結果は、mi/miの咬筋においては一旦減少を開始した胎仔型nAChRが、咀嚼運動が行えないため再び増加したことを示している。 成体型nAChRのみに発現するεサブユニットmRNA発現量はWild、mi/miの咬筋の間で大きな差は認められず、生後1〜2週で増加し、3〜4週で減少し、4〜8週では変化しなかった。この結果はmi/miの咬筋においてもnAChRの除去は、ほぼ正常に進行していることを示唆している。 正常なシナプス形成の進行のためには、咀嚼運動が行われることが非常に重要だと思われる。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] The expressions of insulin-like growth factors, their receptors, and binding proteins are related to the mechanism regulating masseter muscle mass in the rat2006
Author(s)
MATSUMOTO, T., AKUTSU, S., WAKANA, N., MORITO, M., SHIMADA, A., YAMANE.A.
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Journal Title
Archs. oral Biol. (in press)
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[Journal Article] Bones, teeth, and genes : A genomic homage to Harry Sicher's "axial movement of teeth"2005
Author(s)
HOLLIDAY, S., SCHNEIDER, B., GALANG, M.T., FUKUI, T., YAMANE, A., LUAN, X, DIEKWISCIL D.G.H.
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Journal Title
World J.Orthod. 6(1)
Pages: 301-310
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