2004 Fiscal Year Annual Research Report
口腔粘膜に発現する免疫抑制分子調節による免疫応答の制御
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16591884
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
橋口 昌章 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20372443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 みゆき 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90255654)
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Keywords | 角化上皮細胞 / 補助刺激分子 / 粘膜免疫 |
Research Abstract |
口腔を含む粘膜組織において独特の免疫応答が誘導されることが知られており、本研究においては,未だ完成されてない口腔粘膜ワクチンの開発の足がかりとなることを期待して,口腔粘膜組織を独特な免疫応答の誘導部位として捉え,角化上皮細胞を中心として口腔粘膜組織細胞の解析を行うことも目的とした。 まず、粘膜組織細胞に発現する補助刺激分子によるT細胞応答の制御の検討を行うため、角化上皮細胞の補助刺激分子の発現を観察した。その結果、B7-2(CD86)、B7h(B7-H2、ICOSL)、B7-H1(PD-L1)、B7-DC(PD-L2)の発現が認められ、特に、B7-H1(PD-L1)の発現はIFN-g□□□□刺激により顕著に誘導された。一方で角化上皮細胞のT細胞の応答へ与える影響を検討するため、角化上皮細胞株にB7-H1(PD-L1)あるいはB7-DCを遺伝子導入し、遺伝子導入株を樹立した。今後、これらの細胞株を用いてT細胞の応答へ与える影響を解析する予定である。 一方で、粘膜組織細胞に発現する補助刺激分子によるin vivo免疫応答の制御を検討するためには、遺伝子改変動物が有用である。角化上皮細胞に特異的にB7-H1(PD-L1)を発現するトランスジェニックマウスを作成するため、角化上皮細胞特異的に機能するkeratin-14のプロモーターとB7-H1(PD-L1)を連結するコンストラクトを作成し、これを卵細胞への移入を試みている。マウス樹立後in vivoにおける免疫応答を解析する予定である。
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