2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591909
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉羽 永子 新潟大学, 医歯学系, 助手 (10323974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉羽 邦彦 新潟大学, 医歯学系, 助手 (30220718)
竹中 彰治 新潟大学, 医歯学系, 助手 (50313549)
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Keywords | う蝕 / 修復 / GaAlAs半導体レーザー / 象牙質・歯髄複合体 |
Research Abstract |
(1)知覚過敏症における半導体レーザーの応用がなされており、臨床的には効果があることが報告されている。しかしながらそのメカニズムには不明な点が多い。本研究では、ラットの歯に様々な条件で半導体レーザーを照射し、組織化学的にその歯髄反応を検索した結果、以下のことが明らかとなった。(1):半導体レーザーを照射すると、歯質の損傷を伴うこと無く、歯髄組織内には急速に硬組織が形成される。(2):レーザーの照射エネルギーの強さは、形成される硬組織の量と関連性がある。(3):形成される硬組織は、骨様組織を伴う場合と、伴わない場合がある。(4):形成された修復象牙質は、象牙芽細胞の分化のマーカーとなるheat-shock protein(HSP)-25陽性細胞で裏打ちされている。半導体レーザーを歯髄組織に対して応用する場合、照射エネルギーの設定がポイントになると思われる。 (2)マウスの培養歯髄組織に於ける半導体レーザーの影響について 半導体レーザーの、細胞増殖に対する影響を調べるために、取り出した歯髄組織に対して、半導体レーザーを照射し、BrdUの取り込みを指標として検索した。その結果、照射しないコントロール群と比較して、有意な細胞増殖は確認できなかった。今後、分泌タンパク量の検索等、細胞代謝に関する影響を確認する必要があると思われる。 (3)ヒト歯髄組織に対する半導体レーザーの影響について 修復材の辺縁漏洩が著しく向上し、漏洩による歯髄組織でのトラブルも、臨床上かなり少なくはなっている。しかしながら、歯髄組織における確実な防御という観点においては、早期に一層の修復象牙質が形成されることが望ましいと考えられる。現在、人歯髄組織においても、半導体レーザーの影響を検索中である。
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Research Products
(3 results)