2005 Fiscal Year Annual Research Report
試作超多孔質石膏系吸収材による覆髄面外側への硬組織誘導
Project/Area Number |
16591920
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
工藤 義之 岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (10195464)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 正浩 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (90337163)
久保田 稔 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10005100)
川嶋 敏宏 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (80204717)
桝田 俊之 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (70382629)
|
Keywords | 直接覆髄 / 超多孔質 / 石膏 / 硫酸カルシウム / 皮下埋入 / 生体親和性 / 硬組織誘導 |
Research Abstract |
我々は、高純度石膏を試作し、その組織親和性を検討するために、中期間のラット皮下埋入試験を行った。その結果、7日後では、埋入した試験片の一部に吸収を認め、周囲に被包化が観察され、好中球を中心とする軽度の炎症性細胞浸潤を認めた。14日後では、埋入した試験片の一部の1/2程度の吸収を認め、被包化と好中球を中心とした軽度の炎症性細胞浸潤と肉芽組織を認めた。以上より、中期皮下埋入試験においては、軽度の炎症反応は認められたものの、重篤な炎症反応は惹起されなかった。さらに、超多孔質石膏を以下の方法で試作した。硫酸カルシウム半水塩を、0、5、10、30%過酸化水素水で練和し、直後に50℃に20分間加熱,その後10分間で100℃まで加熱したのち、120分間係留して作製した。過酸化水素濃度の増加に地例して、多孔性の増加が認められた。間接引っ張り強さ試験を行ったところ、過酸化水素濃度の増加に逆比例して、引張り強さの低下が認められた。さらに、皮下埋入試験において、経時的に吸収を認め、その吸収速度は過酸化水素濃度の増加に比例していた。軽度の炎症反応は認められたものの、重篤な炎症反応は惹起されなかった。 ラット臼歯を用いて試作石膏による直接覆髄行い、マイクロCT、および病理組織学的に評価した。その結果、一時的に炎症性反応を呈するが、経時的に消退し繊維化が進行し硬組織形成することが明らかとなった。しかし、露髄面外側への硬組織誘導を積極的にもたらす知見は得られなかった。
|
Research Products
(2 results)