2006 Fiscal Year Annual Research Report
In Vivo/In Vitro両環境下におけるレジン修復システムの歯質接着評価
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16591925
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
奈良 陽一郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (80172584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貴美島 哲 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (90247023)
新田 俊彦 日本歯科大学, 生命歯学部, 助手 (20247042)
鈴木 貴規 日本歯科大学, 生命歯学部, 助手 (30409221)
柵木 寿男 日本歯科大学, 東京短期大学, 助教授 (50256997)
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Keywords | 初期接着強さ / 無切削エナメル質 / 切削エナメル質 / 切削象牙質 / セルフエッチングプライマー / オールインワンアドヒーシブ / FE-SEM観察 / ワイブル分析 |
Research Abstract |
○セルフエッチングプライマー系接着システムの歯質接着性を明らかにするために、歯頸部の切削エナメル質・切削象牙質に対する初期接着強さを測定後、評価検討し、以下の結論を得た。 1.本実験で検討した3種セルフエッチングプライマー系接着システムのエナメル質初期接着強さは、安定したエナメル質接着が得られるとの評価を得ている代表的なシステムと同等の値を示し、信頼性に長けたエナメル質接着能を有していることが示唆された。 2.これら3システムの象牙質初期接着強さは、セルフプライミングアドヒーシブシステムに比べ同等あるいは有意に大きく、特に新規試作1ボトル1ステップ型オールインワンアドヒーシブシステムは優れた象牙質接着性も具備していることが推察できた。 ○3種オールインワンアドヒーシブシステムの歯質接着性における特徴を明らかにするために、無切削エナメル質、切削エナメル質・象牙質に対する初期接着強さを測定後、評価検討し、以下の結論を得た。 1.本実験に用いた3種オールインワンアドヒーシブシステムと代表的1種セルフエッチングプライマーシステムは、被着面歯質が変化した場合であっても、各システム固有の一定レベル初期接着強さを獲得できた。 2.これら4システムの対切削象牙質接着強さは、積極的酸処理を行うシステム値より大きく、象牙質接着においてはマイルドエッチング効果のセルフエッチングプライマー系システムの優位性が示唆された。 ○FE-SEMを用いた各種システムの歯質接合状態の観察によって歯質接着機構の実態について評価検討し、以下の結論を得た。 1.象牙質接着に際しては、レジン接着システムの種類によって、いわゆる樹脂含浸層の生成とその接着への寄与が一律普遍的ではないということが示唆された。 2.接合界面部における網目状様相の程度と幅は、特にレジン接着システム固有の脱灰・浸透能が影響しているものと推察された。
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Research Products
(3 results)