2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591959
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山邉 芳久 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90191379)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 和子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (50172771)
田中 美保子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (00304957)
|
Keywords | 咬合物質硬度 / タッピング力 / 下顎運動曲線 / 運動調節 / 開口距離 |
Research Abstract |
咬合物質硬度の予測できない変化がタッピング時の咬合力に与える影響の解析 健常成人6名(平均年齢27.1歳)を被験者として咬合硬度可変装置を用いた実験を行った.なお,運動課題は,軽度のタッピング力を一定に保つこととした.なお,分析の対象は咬合物質硬度の変化が最も大きいパターン1(A50→A90)とパターン2(A90→A50)とした. タッピング力は咬合物質硬度が大きくなると有意に増大し,逆に硬度が小さくなると有意に低下した(いずれもP<0.0001).また,パターン1では開口距離が硬度の変化前後で有意に短くなり,変化後4回目には変化前との差がなくなっていたが,パターン2ではこのような変化はみられなかった. 以上の結果は連続タッピング運動時に被験者が咬合物質硬度の変化を予測できないときに一定のタッピング力を維持することの困難さを反映したものと考えた(島田他,2005). 上記以外の硬度変化パターンを含めたすべての咬合物質硬度変化パターン,すなわち,K1(A50→A70),K2(A90→A70),L1(A50→A90),L2(A70→A90),M1(A70→A50),そしてM2(A90→A50)における,タッピング力の調節様相を解析した。硬度変化は異なるがいずれもA70を咬合するK1とK2のタッピング力は,それぞれ45.7Nと44.1Nで有意差を認めなかった。同様に,A50咬合時のタッピング力は36.0N,A90では61.0Nで,硬度変化ではなく咬合するゴムの硬さの影響を受けていた。 以上の結果は,一定の咬合力を保つという課題に,被験者は咬合硬度の硬さに応じてタッピング力を変化させて対応していたことを示唆したものと考えた。
|
Research Products
(1 results)