2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16592004
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
江口 覚 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (20263866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 芳信 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (30243702)
山下 菊治 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (30182497)
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Keywords | 細胞培養 / コラーゲン / 内皮細胞 |
Research Abstract |
培養細胞とガス飽和培養液作成槽を分離した酸素供給効率の高い培養液循環型培養装置を用いた細胞培養の担体について検討を行った。担体材料としてコラーゲン糸(コラーゲン縫合糸メイビック)、生分解性縫合糸(ポリグリコール酸とポリL乳酸の混合)をもちいた。これらの素材は、特にコラーゲン糸は絹糸などに比べ糸の強度が不足するため、担体の作成には簡単な織り具(割り箸、爪楊枝、輪ゴム等を使い作製)やリリアン編み機を用いた。コラーゲン糸、生体分解縫合糸でそれぞれ筒型(芯径5mm)と平型の細胞担体を作製した。各糸で作製した培養担体で細胞培養に先立ち、細胞培養でのコラーゲンの影響を検討した。ウサギを用いた。摘出した骨髄をコラーゲンと混合し培養装置で培養を行い血球細胞数の変化を調べた。<方法>摘出した骨髄を培養液(100%CBS)に懸濁し、それをコラーゲンと混合した後、チタンメッシュに充填し培養槽に装着し培養を行い血球細胞の計測を行った。<結果及>赤血球は減少傾向にあり、本培養装置では4日目で約50%、対照培養では約25%減少した。白血球とヘモグロビンにはほとんど変化がみられなかった。血小板は増加傾向にあり、本培養装置では4日で約30倍に、対照培養では約5倍に増加した。また本培養装置は、培養液total量あたりにおいて4日目で約2000億個の血小板が産生され、対照培養の約670倍に達していた。さらに骨髄細胞1個あたりの血小板産生能は4日目で対照培養の約14倍に達していた。培養装置でコラーゲンを用いた細胞培養は対照群に比べ血球数の増加が認められた。さらに血管内皮細胞を用いた培養や作製した培養担体による細胞培養の検討を進める。
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